教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

2023年3月のブログ記事

  • 教育随想 920回  最後の後始末 残骸を残さない

    子どもたちが去った後の教室、いろいろな思い出が詰まっています。 一年間立つと、教室の隅々まで先生と子どもたちの足跡が残っています。 担任にとっては思い出であっても、次の担任にとっては残骸でしかありません。 学年末、教室移動、学校転任があります。 最後の後始末をします。 次の進級してくる子どもたちや... 続きをみる

  • 教育随想 919回 私の一年間の教育実践の評価 その視点

    一年間、精根をかたむけて育成に努めたクラスの実態について冷静に評価します。その視点を紹介します。あくまで個人的なものです。 1. 学級全体の学習、集団活動に対する高まりをどのように把握してきたか。 2. 各教科に対して、子どもの意欲・関心に偏りはなかったか。 3. 委員会、クラプ活動、学校行事に対... 続きをみる

  • 教育随想 918回 職員組織は 仲良しクラブなのか

    勉強会に来られている先生のお話から察すると、職員間の子どもや教材についての話し合いや相談が少なくなってきているとのこと。 これは、それぞれの学校においての違いがありますが否定はできません。 次の例から職員組織が仲良しクラブであることがわかります。 例1 朝集が終わっても教室に行かない先生たち。  ... 続きをみる

  • 教育随想 917回  昨年度 何事もなかったように 新年度が始まる

    今はコンピュータによる文書づくりが主流です。 かつては、本年度の成果、職員研修のあゆみと称して、分厚い印刷物を 刊行していました。 そこに書かれてあることと実際の子どもとは乖離していないのか。 まとめることで、そのあと、どれだけの先生が読み直されるのか。 来年度の計画は、まとめた冊子(成果)をもと... 続きをみる

  • 教育随想 916回  教員の生き抜く道 二つ

    先生の職名には、教師、教員、職員があります。 教師と呼べる先生も多くおられます。 私などは、いつも自分で「教員か職員程度」だと思ってきました。 教師などは、恐れ多いことでした。 学校という閉鎖的な社会を生き抜くことは大変です。 教職員のいじめはあります。 表面化するかしないかだけです。 子どもに教... 続きをみる

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  • 教育随想915回 教育実践は 常に未完のまま終わる

    一年間、先生が実践してこられたことを振り返るのは、自分の恥部をみることになるのでつらいものです。 できれば、何もなかったことにして「概ねできたかな」という程度にすましたいものです。 しかし、安易に見過ごしていくと、教師としての能力は衰退するばかりです。 年度当初に、先生は学級や学習指導における目標... 続きをみる

  • 教育随想914回 慌てなくてもいいが、落ち着いてもいられない

    教師の仕事から「一人ひとりの子どもの教育」という点を除けば、他の職業と同じようにその結果は見えます。 事務処理、報告、学校行事実践・・・。 しかし、子どもの教育については、明快な結果の判定は難しいですね。 ただ、親の側から見ても、職員側から見ても、子どもの側から見ても、教師としての資質、仕事の結果... 続きをみる

  • 教育随想 913回  わかりきったように 言葉を使う教育の日常

    失敗を学びに変える心の育成 挑戦を認め合える土壌の育成 居場所を感じ、自尊感情がもてる学級に いじめを許さない教育 開かれた学級づくり学校づくりの推進 一人ひとりを大切にする教育の推進・・・・・ 他にもいろいろあるでしょう。 学校のなかで、当たり前のように使われている文言。 先生同士、職員会議で使... 続きをみる

  • 教育随想 912回  卒業式 最後の指導 おかげ様の心

    まもなく卒業式です。 6年生の先生方が中心となり、子どもたちに式の動きを指導されてきました。 「もっと顔をあげて歩きなさい」 「もっと大きな声で伝えなさい」 「礼をするときに背中が曲がっています」 「堂々と出場しなさい」・・・ 何度も同じことを指導されてきたことと思います。 6年生は学校の顔といわ... 続きをみる

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  • 教育随想 911回 最後の一週間、子どもたちの胸を借りてみましょう

    先生方は、あの四月に大変だった子どもたちを、今では、多少とも落ち着いて学べる子どもたちに育てられたことでしょう。 学習集団として育てられてきたことでしょう。 その子どもたちの胸を借りましょう。 今までできなかった授業実践をしてみましょう。 詩の指導が苦手な先生は、投げ込み教材を使って実践します。 ... 続きをみる

  • 教育随想 910回 授業者は子どもの中に 漂流する者

    授業者は、子どもの前にたって指導することが多い。 「もう少し考えなさい」」 「このやり方は、こうすればいいよ」 指示と指導の連続。 教材という媒体を携えて、子どもに学ぶ意欲を育てる。 指導者は、指導案という教材に基づいて計画をたてる。 指導目標に子どもたちを向かわせるために、いくつかの指示をする。... 続きをみる

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  • 教育随想 909回  寄り添う 見守る 傍観する

    わたしと現場の先生との会話 「子どもに寄り添うことが大切だと思います」 「寄り添うとは、どういうことですか」 「子どもに近づいて、子どもの思いを聞くことだと考えます」 「子どもとの空間的距離を近づけることが寄り添うことですか」 「子どもに近づいて、子どもの話を聞かないと子どもの気持ちがわからないの... 続きをみる

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  • 教育随想908回  もうすぐ教育実践終了 入力と出力

    「教室に入ると疲れます。消耗している感じです。」 「子どもたちを指導していると、いらいらすることがあります」 「先生の仕事は疲れますね。」 一部の先生の声。 一年間が終わろうとしています。 どうしても愚痴、不満がでてきます。 どうして、あの子はわたしのいうことが聞けなかったのか。 先生は、子どもに... 続きをみる

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  • 教育随想907回 3年国語「モチモチの木」学習指導最後の読み

    指導目標 「豆太は見た」の後半部分を読み、モチモチの木に灯がついたところを見た  豆太の気持を読みとる。 指導にあたって  ○「おう、おうーー」から、医者から見た豆太の様子と思いを読みとる。  ○「もう一つふしぎなものを見た」から、豆太の気持を読みとる。    ふしぎなものは二つある。    「月... 続きをみる

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  • 教育随想 906回 3年国語「モチモチの木」4場面前半 2つのキーワード

    作品の山場にさしかかる。 4場面を前半と後半に分けて指導する。 じさまの病気を見て医者様のもとに走る場面。 医者様をじさまのもとに案内してくる場面。 「豆太は見た」の場面を読み、夜道を一人で医者を呼びに行く豆太の様子や気持の変化を読みとる。 .指導にあたって ○核になる言葉は2つである。    ①... 続きをみる

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  • 教育随想 905回 3年国語「モチモチの木」子どもが豆太に深く心を寄せる場面

    指導目標 「霜月の二十日のばん」の場面を読み、 なぜ、じさまは豆太にモチモチ木の話をしたかを考える。 じさまの話を聞いた豆太の揺れ動く気持ちを読み取る。 指導にあたって じさまの話➡とってもだめだ➡はじめっからあきらめて ➡よいの口からねてしまった じさまが話をしたのは、豆太に勇気ある子どもになっ... 続きをみる

  • 教育随想 904回  3年国語「モチモチの木」学習指導 中心になる文

    ねらい 「やい、木ぃ」の場面を読み、豆太のモチモチの木に対する昼と夜の 気持ちの違いを読み取る。   指導にあたって  言葉をもとにして自分の考えをだせるようにする。 どの言葉からそれがわかるの。 「どの言葉からそう思ったの」というように問い返していくことで、言葉にこだわる感覚を身につけさせていく... 続きをみる

  • 教育随想903回 3年国語「モチモチの木」学習 個別、個性的な子どもの思い

    1.ねらい ○「おくびょう豆太」の場面を読み、豆太の境遇や性格を読みとる。 2.指導にあたって  ○豆太のみにスポットを当てるのではなく、「じさま」の視点から豆太を眺める読み方が大切である。➡「描き出す」ということ。 3.指導展開 めあて  豆太はどんな子どもだろうか 導入    めあてを意識して... 続きをみる

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  • 教育随想 902回 3年国語「モチモチの木」自力で読む

    三学期の最終の教材である。 一年間の子どもの能力は高まっているはずである。 この時期は、指導者は子どもを突き放してみる。 先生が子どもたちにどれだけの読む能力を育てたかを評価する。 課題を提示して、一人で読み取る練習をする。   2時間程度の時間をかけて読ませる。 全員で決めた学習課題を一人で読み... 続きをみる

  • 教育随想 901回 3年国語「モチモチの木」学習指導(3)導入にあたって考えること

    題名から入る場合 「モチモチの木」➡どんな木ですか。 豆太が命名した木であり、じさまと豆太をつなぐ木でもある。 題名は、作品の真ん中にあり主題とも関係が深い。 「どうしてモチモチの木という名前がついているのか」 子どもたちに考えさせてもよい。 すばらしい挿絵が6枚ある。 この挿絵を映像化、あるいは... 続きをみる

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  • 教育随想900回 3年国語「モチモチの木」学習指導(2)音読指導

    作品の勉強には、作品を読むための準備学習がある。 語句や漢字、登場人物、背景の把握、そして、はじめの感想などいろいろとある。 子どもたちが作品に無理なく入っていけるようにするのが準備学習である。 作品、子どもの実態、地域環境によって指導の仕方は異なる。 最初の音読 子どもたちは自分で黙読したり音読... 続きをみる

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