教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

2021年12月のブログ記事

  • 教育随想  654回  全体学習と班学習とのつながり

    全体学習と班学習との関連をさぐると、およそ下記の二つに分けられると考えます。 (1)課題提示➡各班学習➡全体学習 (2)課題提示➡全体学習➡班学習➡全体学習 個人学習は、すべてに含まれていると考えてください。 (1)の場合 班である程度、課題が吟味され、学びの方向が焦点づけられます。 それを全体学... 続きをみる

  • 教育随想 653回 授業における班学習の役割 4つのこと

    授業展開のなかで、一人ひとりの子どもと班学習と関わり合いを大切にします。 なぜならば、班員がリーダーに依存して、何も考えださないで終わるからてす。 班でまとめたことも、自分とは関係のないものとして傍観することになります。 それらの問題に対処するために次のようなことを考えます。 1.問題の確認 全体... 続きをみる

  • 教育随想 652回  「わからなさ」を出しにくい 班学習

    学習は、わからないことから出発するとよく言われています。 班のなかで、「わからない」と一人一人の子どもが言えるでしょうか。 全体学習と比べると、何か言いやすいように思われますが実際は違います。 班の一人ひとりが「ここがわからない」と言ったとしましょう。 わからない内容を班員は、平等に扱ってくれるで... 続きをみる

  • 教育随想 651回 農産物直売所にみる教室経営

    私の家から車で5分のところに、大きな農産物の直売所があります。 いつもにぎわっています。 土日は、駐車場に入る車で渋滞します。 直売所は、地元の野菜を中心に売られ、他よりも新鮮かつ安値です。 でも、私は、開設当時から知っていますが、あまり好きではありません。 その理由をお話します。 全体的に照明が... 続きをみる

  • 教育随想 650回 人間関係が露骨に表れる 小集団学習

    小集団にして、人数を4人ぐらいにすると、多人数よりも子どもたちが話し合いに参加するだろうと考えがちです。 しかし、実際には、それほど差はありません。 能力の低い子どもや社会性の乏しい子どもは、主要メンバーになれません。 形式的に参加しているにすぎないこともあります。 小集団の全員が参加しているよう... 続きをみる

  • 教育随想 649回 小集団学習 「おもしろみ」「よくわかる」「役に立つ」

    小学校も教科担任制が本格的に実施されようとしています。 一部の教科においては、教科を交換して教えるという学校もあります。 教科担任になると、教科内容、知識に重きがおかれる可能性があります。 学習集団を育てるという意識は低いようです。 もちろん、そうでない先生も多くおられます。 教科担任制になっても... 続きをみる

  • 教育随想 648回 嫌いな教材こそ、授業者の腕の見せ所

    ある先生が、この教材はあまり好きではないので、教えにくいと言われました。 その先生は、それをもって、この教材はあまりよくないとも言われました。 料理するとき、どのような具材であっても、それを生かすための調理方法を考えます。 いろいろと試してみることで、具材の良さが表れます。 調理師の腕次第です。 ... 続きをみる

  • 教育随想 647回 疑問の自然消滅が 学習意欲を減退させる

    授業を進めていくと、一人ひとりの子どもが学習問題に対して疑問をもちます。 ところが、自分の疑問が自己表現として表面に表すことができません。 そのうちに、自分の疑問も自然消滅していきます。 これを繰り返していく間に学習意欲の減退が見られるようになります。 子どもたちは疑問を抱いていても、それを質問す... 続きをみる

  • 教育随想 646回 なわとびを教える なわとびで育てる

    体育や休憩時間に、クラスでなわとびをしているのを見かけます。 一人なわとびと集団なわとびがあります。 一人なわとびが苦手な子どもを観察していると、なわの動きと眼球の動きが連動していません。 なわの動きに目の動きがついていかないのです。 これを解消するためには、体の側面で片手でなわを回させます。 な... 続きをみる

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  • 教育随想 645回 基本的な話し方 学びの過程で取り入れる

    話し方の指導については、今まで、何度もとりあげてきました。 指導するとき、必ず、授業場面において指導します。 授業から切り離して、言葉、基本話型だけを指導しません。 言葉は、その場面において、必要だから生まれるものです。 「わかる」「わからない」の弁別から指導が始まります。 これも何回もお話しまし... 続きをみる

  • 教育随想 644回   授業における内言語の重視

    授業者の発問、質問のあとすぐに子どもたちに発言を求めることがあります。 問いに対して、子どもたちにできるだけ早く答えさせます。 先生が自分の考える答え、正解?を求めるからでしょう。 テンポよく指導を進めたいからでしょう。 子どもたちは、授業者に引っ張られています。 先生の期待する問いを探すことに一... 続きをみる

  • 教育随想 643回  フィードバック発問・三者択一的発問

    子どもの学び、特に、話し合いをさせていると主題からそれることがあります。 子どもたちが自分の思いを友だちにぶつけ合うと話題がそれることがあります。 話し合い学習に熱が入ると、その傾向が強いです。 それを微笑みをもって見守るのが楽しいです。 指導者の思いとは、違った方向に学びが進むのは大歓迎です。 ... 続きをみる

  • 教育随想 642回  追求的・拡散的発問

    授業において、学習を深める上において、とても大切な発問です。 子どもたちの考えが落ち着かないようにします。 子どもたちは答えをだしてしまうと、それが正解だとして落ち着きます。 それ以上に追求しようとはしません。 これは、問いを出して、正解を求める学習の悪い習慣からきています。 本来、学問は、問い続... 続きをみる

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  • 教育随想 641回 補助発問 ビデオテープ式発問

    授業をしていると、子どもたちは、指導者の意図とは違って、思わぬところでつまずきます。 理解できない子どもがでます。 頭のなかがごちゃごちゃになったという子どもがでます。 さらに、その原因が先生の問いかけであったりします。 途中で考えに混乱で生じた子どもを救う必要があります。 その時に、もう一度、わ... 続きをみる

  • 教育随想 640回 国語「3年とうげ」一人の人間として、作品を味わう

    ◎登場人物の気持ちの変化について、場面の移り変わりと結び付けて具体的に  想像することができる。 〇様子や行動、気持ちや性格を表す語句の量を増やし、話や文章のなかで使えるようにする。 〇登場人物の行動や気持ちについて、叙述をもとに捉えることができる。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・... 続きをみる

  • 教育随想 639回  補助発問  飛び石発問

    スモールステップ発問は、子どもの理解過程にそって、細かく助言、発問をします。 常に、段差の少ない学びの道を作ります。 ところが、これでは、子どもたちの思考力を育てるには弱いです。 飛び石発問、川の端から端へと飛び石が敷かれています。 その間隔は、だいたい等距離にしてあります。 学びでは、この間隔を... 続きをみる

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  • 教育随想 638回 補助発問 否定・誤答を提示

    これは、よくある発問ですね。 子どもたちの思考を刺激する時に使います。 「ごんぎつね」の導入の時に使うことがあります。 子どもたちの最初の感想は、「ごんが殺されてかわいそう」と言います。 その時に、指導者は否定します。 「ごんは、馬鹿だね。わざわざ人間の家に入ってしまうなんて」 子どもたちは「いや... 続きをみる