教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

2022年2月のブログ記事

  • 教育随想 696回  「初雪のふる日」 三場面「大変だ」という言葉に尽きる

    今回は2つの発問で読み取らせる。 ねらい 女の子が、おばあさんの話を思い出し、うさぎの正体と今、置かれている状況を理解した時の女の子の恐怖を読みとる。  指導にあたって キーワードは「大変だ」という言葉に尽きる。  「大変」の意味を具体的に考える。  うさぎの正体 自分のおかれている状況。   こ... 続きをみる

  • 教育随想 695回 「初雪の降る日」 二場面 「うわっ」「ええっ」の言葉から深入り

    ここでも3つの発問を中心にして読み取りを進める。 ねらい いつのまにか、うさぎの列にまよいこんでしまった女の子の恐怖を読みとる。 指導にあたって   女の子がうさぎの列にまよいこんでいくまわりの状況と女の子の心情変化を   中心にして読みとらせる。 指導の展開 うさぎの列に迷い込んでしまった女の子... 続きをみる

  • 教育随想 694回「初雪のふる日」第一場面 授業は3つの発問で組み立てる

    どの教科においても、授業は3分節で組み立てる。 したがって、例外を除いて、多くの場合3つの発問を用意する。 そこで、最初の場面を考える。 この場面で、子どもたちの興味づけがなされる。 ねらい 秋から冬に向かう中で、女の子が石けりの輪を見つけて石けりを始めていく 様子を、不思議な何かが起こるかもしれ... 続きをみる

  • 教育随想 693回 職員室 「指導しましょう」「指導しました」

    先生は、程度の多少はあっても、子どもたちを大切に思っている。 子どもたちに小言を言う時も「あなたのためだ」と思って、自分を納得させて注意します。 先生の子どもへの愛が直接的に子どもたちに伝わったとしたらどうでしょうか。 愛されることが、子どもたちにとって圧力となり「重荷」と感ずることがあるはずであ... 続きをみる

  • 教育随想 692回  4年 国語「初雪のふる日」 あらすじの見出し ひと言で表現

    ねらい 短い言葉に絞り込むことを通して、あらすじを明確につかむ。 指導にあたって ○場面をわけをして、場面ごとに小見出しをつけさせることで、物語の流れ  をとらえさせる。 〇小見出しは、できるだけ短くまとめられるようにする。 指導展開 めあて 場面分けをして、あらすじをまとめる。 ①8つの場面に分... 続きをみる

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  • 教育随想 691回 4年国語「初雪のふる日」児童感想は、教材への入り口

    どの教材も感想を持たせるところから始まっている。 ねらい    ○全文を読んで読後感を出し合い、友だちとの共通点、相違点を明確にする。    ○漢字の学習をする。 指導にあたって   ○漢字の学習は、新出漢字をさらに広げる学習、熟語づくりをする。 ○全員の読後感を掲示して、場面ごとの読み取りに活用... 続きをみる

  • 教育随想 690回 4年 国語「初雪のふる日」  指導計画

    1.ねらい  場面の移り変わりに注意しながら、登場人物の気持の変化、情景などについて叙述をもとにして想像して読む能力を育成していくものである。 重点➡読後感を大切にして、その根拠を読みとらせる能力を育てる。           読後感を感性を大切にして一言で表す。 書いてあることを根拠にして、子ど... 続きをみる

  • 教育随想 689回  行儀よくしなさい

    給食の時間に立ち歩く、食べ方が悪い時「お行儀よくしなさい」。 見学に行くとき、乗り物の中、見学先の行動「お行儀よくしなさい」 私も幼い時、「もっとお行儀よくしなさい」と言われたことが脳裏に残っている。 私たちは、社会において、いろいろなルールに従うことは大切である。 今は、子どもたちの公と私の区別... 続きをみる

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  • 教育随想 686回 授業における追究過程 「とらえる」「たしかめる」「ひろげる」

    学習問題を追究させる段階は、おおきく分けて3つである。 「とらえる」「たしかめる」「ひろげる」である。 どんなことを勉強するか、その学習課題をとらえることが最も大切である。 学びの目標であり到着点である。 「とらえる段階」について 先生方は、すでによく知っておられることなので、重複することも多い。... 続きをみる

  • 教育随想 727回 気持ちの伝え方 4年生の国語教材「お礼の気持ちを伝えよう」 その1

    「話し言葉と書き言葉が遊離されてきている」と言われている。 以前は、話し言葉がそのまま書き言葉にできた。 しかし、今の省略言葉や単語のみを使う話し言葉は、そのまま書き言葉にならない。 メールが日常でのコミュニケーションツールになっている。 気持ちを伝えきれていない実態がある。 伝言さえ伝わればいい... 続きをみる

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  • 教育随想 727回 気持ちの伝え方 4年生の国語教材「お礼の気持ちを伝えよう」 その1

    「話し言葉と書き言葉が遊離されてきている」と言われている。 以前は、話し言葉がそのまま書き言葉にできた。 しかし、今の省略言葉や単語のみを使う話し言葉は、そのまま書き言葉にならない。 メールが日常でのコミュニケーションツールになっている。 気持ちを伝えきれていない実態がある。 伝言さえ伝わればいい... 続きをみる

  • 教育随想 685回 競争心 広い生活の範囲のなかで切磋琢磨

    子どもに競争に勝つことによる優越感を経験させる。 競争心は、子ども同士が切磋琢磨する上で大切である。 ただし、競争させる内容が一種類であるのはだめである。 ある子どもだけに課題な優越感を持たせるのはよくない。 自分以外の人の立場を考えられない驕り高ぶった子どもをだしてはいけない。 一人ひとりの子ど... 続きをみる

  • 教育随想 684回 教室の 入り口と出口

    街に出かける。 大型店には多くの人々が出入りしている。 入口と出口。そこは、人が交錯する場所である。 ドア、そこから入る人もいれば、出る人もいる 同時に出入りすると、人と人とが重なり合う。 時には、往来が停滞する。 そこに自然に生まれるのが「譲り合い」である 公共の場にはすべて入口と出口がある。 ... 続きをみる

  • 教育随想 683回  考える 覚える 慣れる まとめるノートづくり

    学び方の基礎を指導。 教科書をどのように活用するか。 復習と予習のあり方について 宿題としての漢字練習の仕方 これら以上に、大切なのは、考えるノート指導。 学び方の基礎は独り勉強の仕方にある。 「一人」ではなく「独り」という漢字を使う。 「独」は、「誰にも頼らないで」という意味が込められている。 ... 続きをみる

  • 教育随想 682回  わかり直し 迷い直し

    わかるというのは、知識を獲得したとか、何かの結論を得たということではない。 物事をよく知っている、知識が豊富であることでもない。 子どもたちは、「わからなかった」の次には「わかった」という言葉を使う。 「何がわかったのか」ということをたずねると、うまく表現できない。 友だちに自分のわかったことを説... 続きをみる

  • 教育随想 681回 科学から遠ざかる 理科学習

    理科の学習がいい加減に行われているのは、今に始まったことではない。 教科学習を実施するとき、その教科の本質、特性を理解する。 理科が知識優先の学習になっている。 実験・観察は、はじめに答えありきの学習。 実験は確かめるための実験。 教科書と結果が違うと「本当は、教科書のような結果になるんだよ」と、... 続きをみる

  • 教育随想 680回  子どもがつくる 学級通信

    学級通信は、子どもたちの学校生活を保護者に伝えるために発行している。 熱心な先生は、毎日、出されている方もおられた。 私は、その姿を横目で見ながら「私も真似を」という気はおきなかった。 その時間があれば、教材研究と子どもとの関わりに時間を使いたかったからだ。 一日の学校生活が終わり、子どもたちをそ... 続きをみる

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  • 教育随想 679回 校長が お代わりになろうと

    最近、問題のある子どもを抱えた担任の先生から聞いた話である。 多動の子どもで、授業が中断されることもある。 学年としては、なかよし学級に通わせるのがよいのではという意見になった。 保護者も学校における子どもの様子はあまり把握されていなかった。 家庭では、いい子として過ごしているからだ。(父親の圧力... 続きをみる

  • 教育随想 678回 無駄をなくして、最速、最短の道?

    前回の時短についての続き。 世の中は科学の力によって、ますます便利になっていく。 街の中を歩いていると、歩道が動き、自然に階段が上がる。 高齢者にとっては、有難いことである。 でも、一方では、歩かないとますます脚力は衰えるという。 便利になることで失われことはないのだろうか。 小さな力で大きな力を... 続きをみる

  • 教育随想 677回 時短 手間 手と手の間には

    先日、料理番組を視聴していると、時短料理と言う言葉を聞いた。 時間をかけずに、手間を省いて短時間で調理することらしい。 忙しい毎日を過ごしている方にとっては、必要なことである。 時短調理を否定はしない。 生活上での必要性からきているからだ。 「手間」は「手の間」である。 辞書を引くと「手を使う仕事... 続きをみる

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  • 教育随想 676回 子どもは教えていないことを 学ぶ

    先生は、ねらいを意識して教えている。 教材内容であったり、生徒指導上のしつけであったりする。 意識して教えてもなかなか子どもたちのなかに入らないこともある。 ところが、振り返ってみると、意識していない私の言葉や行為が子ともたちのなかに浸透してしまっていることがあった。 そのいくつかの例をあげる。 ... 続きをみる

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  • 教育随想 675回  学びが変わる(GIGA)スクール ほんとうなの?

    先日、市の広報に次のような記事が載っていた。 「市立小中学校で、児童生徒一人ひとりに学習用パソコンを家庭での学習に活用するなど、子どもの学びのようすが変わりつつあります。」 「GIGAスクール構想とは、1人1台の学習用パソコンと高速大容量の通信ネットワークを整備し、これまでの教育方法とバランスよく... 続きをみる

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