教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

2022年9月のブログ記事

  • 教育随想  821回  低学年における集団思考

    研修課題として、「対話的学び」という言葉が多く使われている。 しかし、IT教育を取り入れるなかで、子どもたちが自分の生の姿で、友だちと考えを確かめ合う場が少なくなっている。 集団思考は、友だちと共に考え合うことである。 友だちの考えを参考にしなが自分の考えを明らかにしていくことである。 肉声で友だ... 続きをみる

  • 教育随想 820回  3年国語 「ちいちゃんのかげおくり」 指導 その7

    物語のクライマックスである。 子どもたち一人ひとりが今まで読み取ってきたことをもとにして、自分なりに ちいちゃんは幸せであったかどうかを考えさせる。 あくまで子どもの結論にとどめ、指導者が戦争反対を叫ばない。 3年生の子がとらえた戦争でいい。 ちいちゃんの家族を信じる心が、ちいちゃんを強くしている... 続きをみる

  • 教育随想 819回 国語「ちいちゃんのかげおくり」 指導 その6

    指導目標  「きっと帰ってくるよ」という家族を信じて一人で待っているちいちゃん    の不安な気持と少しずつ元気がなくなっていく様子を読みとる。      指導の展開 導入 質問 ちいちゃんは、どんな朝をむかえたのでしょうか。      ※子どもたちからでにくいので、先生が確認する。 ・ちいちゃん... 続きをみる

    nice! 1
  • 教育随想 818回 3年国語「ちいちゃんのかげおくり」 指導 その5

    1.指導目標 空しゅうで家族とはぐれてしまった空襲の様子を想像する。 ひとりぼっちになったちいちゃんの不安な気持ちを読みとる。               2.指導にあたって   ○大きく分けて3つのを読みとる。  ①空襲警報の夜、火が回る恐ろしさ。   ②ばくれるに至ったちいちゃんと家族の様子 ... 続きをみる

  • 教育随想 817回 三年国語「ちいちゃんのかげおくり」指導 その4

    指導目標 家族みんなでしたかげおくりの様子とちいちゃんの幸せな気持ちを読み取る。 その裏に流れる切ない想いと暗い背景をお母さんの言葉を通して読み取る。 .指導にあたって 家族みんなでしたかげおくり、家族の気持ちの盛り上がりがあって、大きな 記念写真ができる。 たのしいはずのかげおくり、それをなんと... 続きをみる

  • 教育随想816回 3年 国語「ちいちゃんのかげおくり」指導 その3

    下巻の最初の単元である。 教材に入る前に、下巻の教科書、表紙等の学習も入れる。 新しい教科書を開く子どもたちの気持ちは新鮮である。 1.指導目標 〇表紙、扉の詩、目次などから、下巻の学習への見通しをもつ。 〇物語の世界に興味をもち、時代背景、登場人物、あらすじをとらえる。 2.指導にあたって  ○... 続きをみる

  • 教育随想815回 3年国語「ちいちやんのかげおくり」 指導その2

    子どもたちにどのような認識の力を育てるのかを考える。 条件的な見方 戦争という条件のなかで生きる人間の行動と心情を考える力を育てる。 物語を読むとき、主人公は、一定の環境におれている。 さらに、いろいろな条件によって制約を受けている。 人間をとらえるとき、日常生活においてもな、人々は生育的、家庭的... 続きをみる

  • 教育随想814回 3年 国語 「ちいゃんのかげおくり」 指導その1

    〇情景や登場人物の様子、心情、その変化について、叙述に基づいて想像することができる。 〇読み取ったことについて、友だちと感想や考えを出し合い、その相違について共有しあうことができる 物語文の学習において、読むことと共有し合うことが中心になってい る。 ところが、読み取ることをワークシートに任せ、い... 続きをみる

  • 教育随想 813回 先生の基本姿勢 させる  しむける  つきはなす

    先生の基本姿勢と言うよりは、私自身が生涯貫いてきた姿勢です。 させる…その動作を勧めたり、命じたりする。 しむける・・・特定の行動をするように働きかける。 つきはなす…突いて押してはなれさせる。 させる 作業が遅い子どもをがまんできなくて、いらいらしてつい手助けする。 全体の効率をあげるために、遅... 続きをみる

  • 教育随想 812回  教えながら育てる 育てながら教える

    子どもたちに勉強を教えている時に先生方は気づいている。 教えるだけでは一方的である。 教えるだけに偏ると子どもたちは興味関心を失う。 教えながら育てることの大切さをほとんど先生は知っておられる。 教えることと育てることは同時である。 医者は言う。 患者に自分の病気を治したい、元気になりたいと思う気... 続きをみる

  • 教育随想 811回 ランキングというフィルター

    グルメランキング 観光地ランキング  避暑地ランキング ニュースランキング・・・ 世の中、ランキングだらけである。 テレビやネットにおいて、ランキングをつけると視聴者が増えるからである。 私は、ランギングの調査にあたって、何人からアンケート調査をしたのだろうと不思議に思う。 ニュースランキングには... 続きをみる

    nice! 1
  • 教育随想 810回 情報の渦に溺れるな

    街を歩いていると、若者が集団で座り込んでいる場面を多く見る。 その様子を見ると、楽しく語り合っているようには見えない。 一人ずつが自分のスマホで何かしらボタンを操作している。 ゲームかチャットかは知る由もないが、集団が沈黙の空気のなかに埋もれている。 何かしらの情報を得るために検索することはよくあ... 続きをみる

  • 育随想 809回 専科の授業 まず、子どもを安心させること

    専科の授業者は、普段の子ども同士の交友関係に詳しくない。 専科授業で学級集団に接するとき、最初に確認しておくことがある。 ふだん、子どもたちがどれだけ学びに意欲をもっているかである。 子どもたちの学習の準備の状態を確かめる。 何人の子どものたちが机上に教科書とノートをおいているか。 さらに、今日の... 続きをみる

  • 教育随想 808回 専科担当の授業 導入とクライマックス

    前回に続いて、専科を担当した場合の授業について。 専科の授業では、違った学級、ふだんは交流がない子どもたちの前に立つ。 子どもたちが先生に求めているものは、教科学習がおもしろいかどうかである。 当然、子どもたちは普段の担任の授業と比較しながら学習する。 専科担任は、最初に自己紹介をしたり、授業のた... 続きをみる

    nice! 1
  • 教育随想 807回  専科制における授業こそ、授業者の手腕にかかる

    小学校高学年において、一部の教科(理科・社会)において専科制を実施しているところが多くなっている。 理由は、授業準備の負担を減らすため、さらには、中学校にむけての準備だと聞いている。 集団を育てるというよりは、専門的な知識を教える制度ということらしい。 私は、専科制を実施している学校の先生に話を聞... 続きをみる

  • 教育随想 806回 5年国語「たずね人」 自力で読ませるための発問

    国語の読解学習において、校外学習で先頭に先生がたって引率するようなことはしない。 先生の質問に答えていくだけの学習になる。 子どもは物語文の全容がはっきりしないまま物語の終着点につく。 子どもが自力で読むためのきっかけをつくる発問を考えることが教材研究である。 もちろん、その前に教材に対する一個人... 続きをみる

  • 教育随想805回  月の学習は ロマンを求める

     4年生の理科の学習に「月、星の学習」がある。 小学校の指導者にとっては、天文の学習はやりづらいものである。 多くが教科書や動画によって学習が済まされている。 「しらべましょう」「くらべましょう」「たしかめましょう」「きろくしましょう」と 観測主義で貫かれている。しかし、夜間の観察は難しい。 そも... 続きをみる

  • 教育随想 804回 4年算数 概数だらけの日常生活

    概数の意味を理解し、数を手際よくとらえたり処理したりすることができるようにするとともに、目的に応じて概数を用いることができるようにすることをねらいとしている。 「野球場の観客数が34523人と34500人、どちらが正しい人数かを子どもたちに話しあわせる。 野球場の観客数はたえず増減をくりかえしてい... 続きをみる