教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

2023年5月のブログ記事

  • 教育随想 962回 教科書に向かって 子供に向かわない

    教科書を片手に授業することで、自然と子供から目が離れる。 授業者を見ていると、子供よりも半分ぐらいの時間、教科書を見ている。 教科書は事前にしっかりと頭の中にいれておく。 小学校程度の教科書なら可能である。 国語の場合もではきるだけ本時の学習場面は覚えるようにする。 先生のまなざしは、教科書、時計... 続きをみる

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  • 教育随想961回  ワークシートよりもノートで考える子

    ワークシートを出して 「先生、去年、こんなプリントを使ったのですが、今年も使いませんか」と勧められる。 「参考にします」と言って、受け取る。 子供がどのように学んでくるか、動くかがわからない前にすでにシートが準備されている。 子供たちの学び方と思考の枠組みが決められている。 ワークシートは、授業を... 続きをみる

  • 教育随想 960回 右見て 左見て 進め

    学校行事をいつにするかを決めるとき、近隣の学校はどうしているかを調べることがある。 コロナ状況にあっては、自分の学校よりも周りの学校の対策が気になる。 みんなで揃えるほうがいいこともあるからだ。 学校独自で走りださないほうが、あとで、世間の批判をかうことはない。 保護者は、自分以外の学校情報に敏感... 続きをみる

  • 教育随想 959回 カメラの活用が子供の観察力を駄目にする

    自然豊な公園に中学年ぐらいの子供たちがやってきた。 一人ひとりの子供たちの手にはカメラが持たされている。 子供たちが自然をカメラにおさめる勉強だとわかる。 先生は、子供たちの前にたってかっこよく指導してされている。 大きく通る声で子供たちに自然観察の仕方を教えていた。 私は、どうして現場で指導する... 続きをみる

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  • 教育随想 958回 指導者は 子供を言い訳にしない

    指導者である先生は、とてもプライドが高いです。 プライドは高くもつべきです。 教育に携われることにプライドをもちます。 だからこそ、自分の指導方法が思わしくない時は自省します。 ところが、自分の指導がうまくいかないと子供を責め立てます。 だれにでも思い当たることがありますね。 勉強の時 先生「どう... 続きをみる

  • 教育随想957回 複数の先生による育て方の食い違い

    どの学校も高学年は専科制のシステムを取り入れているようです。 担任が一つの学級のすべての学習を指導することがなくなりつつあります。 授業の準備負担を少しでも減らすという学校もあります。 お互いの専門性を生かすというのも耳にします。 あるいは、複数の教員で子供たちに関わるのがいいのではという考えもあ... 続きをみる

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  • 教育随想 956回 よい学級を引き継ぐことの難しさ

    よい学級を受け持つことになりました。 前の先生がしっかりと子どもたちをしつけているので手間がいらないです。楽勝ですね。」という先生。 気の毒なことに、連休明けぐらいから、学級の子どもたちへの愚痴ばかりが始まりました。 子供たちに指導したことが大人になっても目に見えて残るものはほとんどありません。 ... 続きをみる

  • 教育随想 955回 7月になっても学級に変化なし

    前回の続きで、6月20日から7月10日になっても学級に変化がない場合の問題です。 子供たち一人ひとりの学習意欲が正常に育てられていないです。 個々の能力に関係のない一定水準の授業が行われているからです。 本来は、授業は子供たちの学習に対する意欲化をはかるものです。 「がんばりたい」「やってみたい」... 続きをみる

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  • 教育随想 954回 枠にはめられた 仮想の学級  無指導の指導

    経験的なことから言います。 6月20日から7月10日ぐらいの間に、活気 笑い声 緊張感のある学級に変化します。 なぜ、その期間かと問われてもその理由を明確には答えられません。 あくまで私の実践上のことです。 不思議なことにどの学年を担任しても同じ時期なのです。 その時期にふと気が付くことがあります... 続きをみる

  • 教育随想 953回 学習態度よりも 学習の内容を優先

    一人ひとりの子供が学習にどのように関わるかのかを中心に見ていく。 学級をどのように組織するかよりも優先する。 外枠、外堀を先に固めてしまわないことである。 見かけ上は学級がまとまりを持っているかのように見えるが、やがて時間がたつと6月ごろには崩れていく。 逆に、個人を重視していくと6月ごろには学級... 続きをみる

  • 教育随想 952回 学級づくりという観点で捉えた一学期

    一学期は、子供たちの学習意欲・生活改善意欲の向上をめざす。 この場合、生活よりも学習を優先する。(生活改善もするのだが) 学習意欲がでてくると、子供たちの生活改善意欲も比例してよくなる。 反対に、生活改善意欲が見られても学習意欲につながるとは言えない。 学校の主たる活動は学習であり時間の大半を占め... 続きをみる

  • 教育随想 951回 一学期 学習集団づくりの3段階

    学級づくりは、仲良しになる学級集団ではない。 学級づくりとは「学習集団づくり」である。 現在、小学校でも一部専科の授業を実施している。 専科であっても、学習集団を基盤にして授業をする。 理科であれば、理科の指導を通して理科を追及する学習集団を育てる。 学級集団は仲良しこよしの集団をめざすのではない... 続きをみる

  • 教育随想 950回  実践は 自由自在 常に指導者は変数

    先日、ある先生に実践記録を書くことを求めた。 ところが、実践の内容がすぐに思い出せない。 言葉となってあがってこない。 それは、すでに実践がないからだ。 ただの通りすがりの思い出にすぎない。 体験、経験として見聞したことがあるだけである。 実践は、子供の事実、子供の未熟さ、問題行動から始まる。 そ... 続きをみる

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  • 教育随想 949回 3の段階 一人ひとりの子供の心を拓く

    先生が子供一人ひとりの心を捉えるために、積極的に子供たちに働きかけるのが1の段階でした。 子供の表情をしっかりと脳裏に刻み付ける。 何気なく子供たちと会話を交わす。 2の段階では、子供の心をひきつける。 先生に対して親しみから尊敬に移行する時期である。 その中でも、子供たちは先生の「怒らない、怒れ... 続きをみる

  • 教育随想 948回 子供の心をひきつける 怒らない 怒れない

    先日、旅行で遠出したときのこと。 ホテルに宿泊した時、修学旅行生の団体と出会った。 子供たちは、ロビーで楽しそうに会話を楽しんでいた。 ロビーいっぱいに広がった学生のため、通行に支障をきたしていた。 私たち夫婦も人混みをかき分けるようにして移動した。 その時に、集団のどこからともなく「お客さんが通... 続きをみる

  • 教育随想947回 2の段階 注意・叱責は簡潔に 心地よく

    「どの子にも同じ言葉使い、同じ態度で接する。」 これが一番難しい。 同じ言葉を使っているようでも、話している時の表情が異なる。 声には相手に対する想いが自然にでてしまうことがある。 先生自身が相当意識しておかないと、子供たちから見ると差別感を与える。 注意・叱責は簡潔に 心地よく 先生は、指導の名... 続きをみる