教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

2023年9月のブログ記事

  • 教育随想 1026回 「やまなし」独り言 その2

    やまなしという作品は ある時は暗く ある時は急に明るく ある時ははげしく ある時はゆるやかに 明るさの中に暗さがあり 暗さの中に一点の光があります。 この場面は明るい いや暗いよ どちらでもないよ 明るいけどどこか明るい  暗いけどどこか明るい 子どもたちの感想に寄り添っていきます。 「つうと銀の... 続きをみる

  • 教育随想 1025回 「やまなし」独り言

    「谷川の上から見ていたのでは、この作品はまったくわからないのです。みんなもかにの目で、谷川の底に自分をしずめてみましょう」 この言葉から「やまなし」を始めます。 二ひきのかにの子どもに寄り添って読みます。 子がにの目になって 心になって見ている谷川の底を見ていきます。 谷川の底から見ていることが、... 続きをみる

  • 教育随想 1024回 文学作品 私の読む姿勢 「やまなし」

    教材としての文学作品は、多くの人々が作品の解釈をされています。 どれも熱心に追究されているものが多いです。 私は、敬服するばかりです。 その一方で、ひとつの疑問がうまれるのです。 文学作品についての研究が、どちらかというと作者の立場で研究されています。 作者の考え方、生き方、人生遍歴などから作品の... 続きをみる

  • 教育随想 1023回 直線的、平面的、立体的な授業

    常々、授業は立体的だと言ってきました。 直線的な授業(教科の論理のみで進める) 平面的な授業(教える側と教えられる側の二元的) 立体的とは、それらの上に、子ども一人ひとりの特性、心理、体調を考慮します。 直線的な授業・・・一次元的な授業 多くの授業は、指導者の一方的な教材研究、指導手順によって結論... 続きをみる

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  • 教育随想 1022回 授業の要素としての人間性と総合性

    以前にもお話しました。 今、学校教育から子ども、人間が希薄になっています。 特に、子どもの内面、心理、特性について深く掘り下げることが少なくなっています。 学校教育で語られる子どもは、いつも一般化された子どもたちです。 機械やコンピュータにおいては、操作する者と機器の間に人間は入りません。 ボタン... 続きをみる

  • 教育随想 1021回 私のつまらない 小さな授業技術

    今回、お話するのは、私が授業者として最初(新任)の時に身につけた技術です。 それはどうでもいい技術ですが、私にとっては、大切な技術でした。 少し笑って聞き流してください。 その1 授業が始まったら時計を見ない。 一時間の時間感覚を身につける。 教材の進行と時間の流れを同時に把握できるようにする。 ... 続きをみる

  • 教育随想 1020回  授業指導案の個性化

    先生方は、ふだんから「教える立場」それとも「育てる立場」のどちら立場で指導されていますか。 両方の立場で指導されている先生もおられます。 「教える立場」が多いという先生。 「育てる立場」が多いという先生。 子どもたちに意図的、計画的なプランで実践していく時、どちらかというと「教える立場」で語られて... 続きをみる

  • 教育随想 1019回  土いじり感覚を 教育の場で

    土を耕して、肥料を入れて整地します。 やがて、ここに新しい種を播き、苗を移植することを心に描きます。 空気を含ませ栄養を入れて、育てる環境をつくります。 半分以上は、この土づくりです。 教室も先生も土なのです。 種まきです。 こんなに小さな種ですが、しっかりと発芽するようにと祈ります。 でも、本当... 続きをみる

  • 教育随想 1018回 先輩の実践に 自分の実践を重ねる

    現場の先生が次のような話をしておられました。 ・・・若い先生が、板書の仕方、発問の仕方、子どもへの言葉かけのあり方 ワークシート集など、方法に関する本を多く集められている。 それに比べて、年配の先生は、そのような方法に関する本をあまり見ておられないように思います。・・・・・ 書店に行けば教育技術に... 続きをみる

  • 教育随想 1017回 教材で子どもと仲良くなる授業

    他校で授業をする機会を多くいただきました。(現役の時) 知らない地域、知らない学校、知らない子どもたち。 そのなかで、授業をしてほしいと依頼を受けました。 「先生の授業で普段の子どもたちがどのように変わるかを見たいのです。」という依頼でした。 私は快く引き受けました。 私は担任ではありません。 私... 続きをみる

  • 教育随想1016回 怒りたい感情と冷静な態度の間で子供を諭す

    2学期は、学校行事が多い季節です。 学校行事が多いということは、直接子どもと関わって、一定の評価水準にそった指導が多いということです。 運動会にしても団体種目は「見栄え」を考えて指導するでしょう。 音楽会にしても、一定の水準を保たなければなりません。 それに加えて、時間は無制限ではありません。 そ... 続きをみる

  • 教育随想1015回  運動会の結果が 学習意欲につながる

    運動会の練習が始まっています。 ある学校では、運動会のあとに音楽会も予定されています。 運動会の世話係も音楽会の指導の先生もどちらも熱心であるとのことです。 運動会の練習が始まったばかりなのに、少しずつ音楽会の練習がなされています。 あるとき、職員室で二人の先生が愚痴を言われたそうです。 二つの行... 続きをみる

  • 教育随想 1014回 一学期、目標を立てて実践・定着させたことの点検を

    学習態度の総点検をします。 点検項目は、指指導者が子どもたちが向かっていく方向をしめすものです。、 子どもたちに指示、強制するものではありません。 ひとつの基準であって先生によって異なるかもしれません。 私が二学期の最初に子どもたちの学習態度を総点検した視点です。 始業の合図に反応して直ちに子ども... 続きをみる

  • 教育随想 1013回 小学年国語「たずねびと」④ 人物の表情を追う

    原爆供養塔に行きます。 ここで、綾にとって、一人のおばあさんとの出会いがあります。 このおばあさんの話によって、綾は大きく自分を見つめ直します。 おばあさんの話によると「名前だけがわかっている八百人余りの人々のお骨」がおさめてあるという。 ここからは、綾に向かっておばあさんの話が続きます。 「どん... 続きをみる

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