教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

2020年12月のブログ記事

  • 教育随想 428回 長期不登校児 その(4)  子ともたちの温もりが応援歌

    前回に続きます。 彼女は放課後の教室に出入りするようになりました。 こうして、5月の半ばになりました。 私は、そろそろ彼女は友だちのいる学校に顔を出したいのではと考えました。 教室に掲示している友だちの絵や習字、係の活動の様子がわかる教室を立ち止まって見入るようになったからです。 ある時、私は一つ... 続きをみる

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  • 教育随想427回 長期不登校児(3) 先生の思いは引っ込めて ゆっくりと 実が熟すまで

    前回に続きます。 友だちのいない教室から始めます。 5月の連休が明けると、私は、次の段階に進めました。 彼女に、放課後、教室に遊びに来ないかを打診しました。 彼女は少しためらいました。 「放課後、教室には誰もいないからどうかな」と勧めました。 彼女は承諾しました。 母親に付き添われて、放課後、他の... 続きをみる

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  • 教育随想 426回 長期不登校児 その(2) 子どものまわりを うろうろする私

    前回に続きます。 お互いに姿を見せ合わない先生と子どもの関係から始めました。 子どもにとって先生が訪ねてくるだけで圧力をかけることになります。 今までの先生がそうであったように、自分を学校に連れ戻そうとする意図でやってくることを知っているからです。 彼女は、内心、先生が来たら登校しない理由を考えて... 続きをみる

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  • 教育随想 425回 長期不登校児 姿を見せ合わない出会いから

    前回、子どもと先生の距離感をお話しました。 今回は、不登校の子どもを取り上げます。 現在では、かつてほど登校させようとする指導を強く行わないようにしているようです。 それは、学校以外に不登校の子どもたちを指導する施設が増えていることもあります。 さらに、勉強だけなら自宅でも可能な環境が設定されてい... 続きをみる

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  • 教育随想 424回  子どもとの関わり  距離感を意識

    子どもと関われと言われたら、先生は自分から距離をつめていくことが多いです。 母親が子どもにべったりだと、距離をつめすぎていることになります。 母親のエネルギーが強すぎて子どもの主体性と自由を奪います。 職場でのつきあいも同僚との距離感が大切です。 お互いが自分の気持ちを自然に出し合える距離が必要で... 続きをみる

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  • 教育随想 423回  先生の誠実な心  明るさ  謙虚さ

    誠実とは「言動にうそ、ごまかしがなく、常に良心の命ずるままに行動する様子」 (新明解国語辞典より) 先生の誠実さがどのようなことを言うのかが書かれています。 これを読むと、私は、正反対の先生であったということがわかります。 子どもの前で、その子によかれ良かれと思ってついたうそがどれだけ多いか。 授... 続きをみる

  • 教育随想 422回  豊かな心をもつ先生の姿  温かさと細心さ

    「豊かな心」という文言は、多くの学校において掲げられている言葉です。 学校要覧に目を通すと、しばしばこの言葉が目に入ります。 これは、めざす子どもに対する目標です。 あいまいな言葉です。 私は、子どもよりも先生自身が、指導者として育てなければならない心だと思います。 私は一つの努力目標として、自分... 続きをみる

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  • 教育随想 421回  授業者は まず、教材を楽しみましょう

    その教材に対して、どれだけの研究をしたか。 一般的には、教材研究をするとき、子どもたちの姿を念頭において研究することが多いです。 子どもたちにとってわかりやすい、わかりにくいという視点。 子どもたちに興味関心があるかどうかという視点。 子どもたちにうまく教えられるかという視点など。 常に、子どもの... 続きをみる

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  • 教育随想 420回  授業者は 教えることを通して子どもの学びを育てる

    授業のよしあしは、指導者がどれだけ教えたかで決まるのではなく、子どもがどれだけ学んだか、学び取ったかによって決まります。 授業案の基礎にあるものは、以下の三点です。 ①指導者がどういう考えにたって授業に望むのか ②教材についてどれだけ研究つくしたか。 ③子どもの力がどれだけ開発されているか。 以上... 続きをみる

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  • 教育随想 419回  授業は、先生自身の姿そのもの

    年齢を重ねると、教科書を見ただけで大まかな授業計画が浮かびます。 今までの経験に照らして計画できます。 先生は、自分の知識や考えをもとにして、教え込んでいきます。 子どもは学ぶものというよりも教え込むものというほうが強いようです。 授業経験を重ねると、適当にごまかしてしまうこともあります。 一方的... 続きをみる

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  • 教育随想  418回  先生が落ち込む道 「慣れ」のはて

    先生になってから3年間が過ぎると、教育の仕事に慣れが出てきます。 新任のころは、迷いだらけの授業も、年月とともに、見様見真似でこなせるようになります。 さらに、いろいろな先生、雑誌から教育技術だけが知識として少しずつ豊かになります。 授業の一時間をそれなりにこなせるようになります。 初めのうちは、... 続きをみる

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