教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 913回  わかりきったように 言葉を使う教育の日常

失敗を学びに変える心の育成
挑戦を認め合える土壌の育成
居場所を感じ、自尊感情がもてる学級に
いじめを許さない教育
開かれた学級づくり学校づくりの推進
一人ひとりを大切にする教育の推進・・・・・


他にもいろいろあるでしょう。
学校のなかで、当たり前のように使われている文言。
先生同士、職員会議で使われる言葉。
わかりきったように使われ、うなずきあっている言葉。


「失敗を学びに変える心の育成。」(教育目標)
間違ってもできなくても頑張れるような心でしょうか。
そもそも学びに失敗はないです。
間違うことが失敗ではなく、まちがったことをそのままにしておくことが失敗。
失敗、間違うことが学びの楽しさです。
間違いの原因をさぐり、次の問題に生かしていくことが生きる力です。


「居場所を感じ、自尊感情がもてる学級に」(教育目標)
居場所を感じることの具体的な意味が不明である。
居場所を感じていない子どもがいるから、
自尊感情が持てないから


なぜ、このような目標があるのでしょうか。
どうして子どもたちは、学級において、自分の居場所だと思えなくなったのか。
この学級が自分の居場所であると感じるのはどのような場合か。
自分は素晴らしい、かけがえのない存在である気持ちが持てないのはなぜか。
子どもの居場所は誰が作るのか。
子ども自身、友達、先生、学校組織・・・どこだろうか。
 すべて言葉だけで終わっています。
スローガンは思考停止のあかしであると以前に書いたことがあります。


言葉から具体的な実践を生み出さなければなりません。
わかりきったように使われ、うなずきあっている言葉。
再度、見直すことも必要です。
言葉で表現したら、そこで教育が停止しています。

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