教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 901回 3年国語「モチモチの木」学習指導(3)導入にあたって考えること

題名から入る場合
「モチモチの木」➡どんな木ですか。
豆太が命名した木であり、じさまと豆太をつなぐ木でもある。
題名は、作品の真ん中にあり主題とも関係が深い。
「どうしてモチモチの木という名前がついているのか」
子どもたちに考えさせてもよい。


すばらしい挿絵が6枚ある。
この挿絵を映像化、あるいは、ワークシートにして、自分の思いを挿絵に付け加える。
子ども自身の思いを膨らませることがねらいである。
この作品は、豆太の友達、兄貴、そして、豆太自身になりきって読み進めることができる。
あまり先生の解釈で、共通解釈をしないほうがよいかもしれない。
共通でない部分に子供一人一人の個性があるから。


見出しから入る場合
おくびょう豆太➡やい、木ぃ➡霜月二十日のばん➡豆太は見た➡弱虫でもやさしけりや
見出しからわかることを出し合う。
おくびょう豆太 と 弱虫でもやさしけりゃ の間に何があったのかを問いかける。
じさまと豆太の山場(クライマックス)はどこか。
見出しと挿絵であらすじがわかるだろう。


最初に抱く子どもの問題意識
① ずいぶん長い文だなあ。短いなあ。
② 挿絵がある。
きれいだなあ。なんの絵だろう何枚あるかな。何をしているのかな。
この絵のことはどこに書かれているのかな。
③ 読めない漢字がある。調べてみよう。
④ この言葉、どんなことだろう。
⑤ 何人でできたのかな。
⑥ この物語のストーリーは、何が・・・どうしたというのだろう。


これに対して、文の読み方指導で
① 題名から考えられることは何か。
② 一読して、題名からの印象とのずれはなかったか。
③ 作者が読み手に要求していることは、意図は。
④ 自分の経験、考えと比較して納得できるか、共感できるか。


文の構造研究からの問題意識
① 挿絵の必要性について、段落との関係
② 形式段落と意味段落の関連
③ なぜ、その言葉を選んだのか、他の類似語と比較。
④ それぞれの登場人物の必要性、それらの絡み合いを明確に。
⑤ 中心的人物はだれか。


以上のような点について指導者は事前に研究しておく必要

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