教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 680回  子どもがつくる 学級通信

学級通信は、子どもたちの学校生活を保護者に伝えるために発行している。
熱心な先生は、毎日、出されている方もおられた。


私は、その姿を横目で見ながら「私も真似を」という気はおきなかった。
その時間があれば、教材研究と子どもとの関わりに時間を使いたかったからだ。
一日の学校生活が終わり、子どもたちをそれぞれの家庭に戻していく。
その姿が、今日一日の私の学級だよりである。
子どもたちの元気な姿を保護者に届けることが、担任の仕事だと考えていた。
もちろん、いつも元気な子どもとはかぎらない。


学級通信は、先生が学級の子どもたちの様子や行事を伝えている。
しかし、どうしても先生の眼を通して内容がまとめられている。
「よかったよ、すばらしかったよ」という記事が多くなる。
それはそれで仕方がない。


私は学級通信をまじめに発行したのは、一度だけ担任した一年生の時である。
この時は、一学期、毎日発行した。
二学期以降は、週に一度の割合で書いた。
その大きな理由は、学級や学校の様子が、うまく保護者に伝わらなかったからである。


その後、学級通信は、6年生の三学期に発行した。
ただし、子どもたちによる学級通信である。
子どもたちが、今の学級の雰囲気やイベント、学習の様子を保護者に伝えるために始まった。
もちろん、子どもたちが卒業式を控えた三学期に、自分たちの歩みを伝えたいという気持ちをもつことで開始された。


班で週に一枚、学級通信を発行する。
6班あれば、6枚の学級通信が保護者に届くことになる。
子どもたちの原稿が出来上がった段階で、誤字脱字を点検した。
記事に友だちの名前をのせる場合は、その友だちに事前に承諾をもらうように指導。


B4の用紙、ファックス原稿用紙を班人数で分割して、記事を分担して書く。
前もって、書きたい記事を相談して、役割分担をする。
お互いに点検しあってから清書、そのまま用紙に貼り付けたら終了。
カットも自由に張り付ける。
子どもたちの子どもたちによる学級通信。

×

非ログインユーザーとして返信する