教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 696回  「初雪のふる日」 三場面「大変だ」という言葉に尽きる

今回は2つの発問で読み取らせる。
ねらい
女の子が、おばあさんの話を思い出し、うさぎの正体と今、置かれている状況を理解した時の女の子の恐怖を読みとる。 
指導にあたって
キーワードは「大変だ」という言葉に尽きる。
 「大変」の意味を具体的に考える。
 うさぎの正体 自分のおかれている状況。
  この言葉を中心にして、読み取っていくようにする。


指導展開
めあて おばあさんの話を思い出した時の女の子のこわい気持ちを読みとろう。
課題1
「大変だ」とあるが、どんなことが大変なのだろうか。
おばあさんの話の中から4つ見つける。
①3場面を音読する。
②おばあさんの話を鉛筆で囲む。
③話の中で大変なことだと考える部分に線を引く。
④全体に発表してから話し合いをする。
★個人の考えを発表することしは、話し合いの広場をつくることになる。
友だちの考えの全体を把握させる。
★次の言葉は、恐怖である。
最後には小さな雪のかたまり
 世界の果てまで飛んでゆく
 もう帰ってこられなくなる
 人の目には白いすじにしか見えない。
 ★だれにも助けてもらえないという恐ろしさ。
  もう帰ってこられなくなるという絶望感。


課題2
さらに大変なこととはどんなことか。
①もう一度3場面を黙読する。
②わかるところに線を引く。
③線を引いた部分をノートに書いて、その理由を書く。
④発表から話し合いへ
★おばあさんの話だけでなく、実際に女の子の行動が制御されている大変さ。
「止まろうとしました」
 「入るのをやめようとしました。」
 「止まっちゃいけない。後ろがつかえる。・・・」
 「それだけで、ゴムみたいにはずみだす」
 「ろうせきの輪のとおりにとんでゆくのでした。」

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