教育随想 691回 4年国語「初雪のふる日」児童感想は、教材への入り口
どの教材も感想を持たせるところから始まっている。
ねらい
○全文を読んで読後感を出し合い、友だちとの共通点、相違点を明確にする。
○漢字の学習をする。
指導にあたって
○漢字の学習は、新出漢字をさらに広げる学習、熟語づくりをする。
○全員の読後感を掲示して、場面ごとの読み取りに活用する。
★初発の感想は、教材に対する子どもの入り口である。
子どもそれぞれが教材のどの場面に心惹かれているかを把握する。
何も指導されない最初の感動である。
★言葉の意味については、最初に指導することもあるが、多くは、読み取りのなかで 取り扱うほうが効果的である。
.指導展開
とらえる(導入)
☛「初雪のふる日」と言う言葉を聞いて、あなたはどんなことを感じるか。
・たのしい ・うれしい ・雪遊び ・寒くなるかな など
☛それでは、この物語を読んで、一番強く感じたことは何か。
全文を読んで、一言感想の発表。
★感想は一言感想。一番強く残っている場面、感想を取り上げさせる。
★場合によっては、第一感想、第二感想ぐらいをださせてもおもしろい。
第一感想の重なりが多いとき、第二感想を出させることで、友だちによる感じ方の違い
が明確になる。
たしかめる
①全文を音読して、物語の内容をつかむ。
「上手に読める人に読んでもらいます。
自信のある人は手をあげなさい。」
★最初の音読は、作品にふれる大切な音読である。
だから、上手な子どもに読ませる。
最初の児童音読は作品世界への導入である。
したがって、あまり上手でない子の音読は、読み終わってから指名する。
➡挙手して、場面ごとに音読する。
②読後感をもち、ノートにまとめる。
ノートに書く。(できるだけ一言で)
なぜ、そう思ったかをノートにまとめる。
★子どもたちがこの作品のどこに興味関心を抱いているかを把握。
逆に、子どもたちの関心、ひっかかりのうすいところはどこかを探る。
関心の薄い場面が指導する必要のあるところである。
読解指導は、子どもが読めていないところ、気づいていないところを指導する。
③発表する。➡板書と人数
たのしい
かなしい
おそろしい・こわい
ふしぎ
さみしい
それぞれの根拠を発表させる。
★この読後感が作品を読み終えたあと、どのように変化していくか。
作品のどこから学びの入り口を設けるかは難しい。
指導者は、こうしたいという思いがあっても、子どもの関心は違う。
子どもの関心に触れながら、教材を深めるための入り口を見つける。
だから、以後の指導をこの時点で修正することになる。