教育随想 695回 「初雪の降る日」 二場面 「うわっ」「ええっ」の言葉から深入り
ここでも3つの発問を中心にして読み取りを進める。
ねらい
いつのまにか、うさぎの列にまよいこんでしまった女の子の恐怖を読みとる。
指導にあたって
女の子がうさぎの列にまよいこんでいくまわりの状況と女の子の心情変化を
中心にして読みとらせる。
指導の展開
うさぎの列に迷い込んでしまった女の子の不安やこわさを読みとろう。
課題1 女の子は、どうして帰ろうと思ったのか
①その理由がわかる言葉に線を引く。
②言葉をよりどころにして、一人で考える。
③全体で言葉を出し合いながら話しあう。
「空はどんより暗くなる 風も冷たく だんだんはげしくふる雪 ほっほっほと白いもよう
ふぶきになりそう 顔を真っ赤 あせをびっしょり」
☆雪がふるだけでは帰らないが、その雪の降り方と雲行きのあやしさが女の子に帰ろうという思いをもたせた。
★顔を真っ赤、あせをびっしょりという言葉から、女の子の体力にも限界が来ていることに気づかせる。
課題2 「うわあ、ちっとも知らなかった」とは、どんなことを知らなかったのか。
①何を知らなったかがわかるところに線をひく。
②発表する。
石けりをしながらあとを追いかけてくるうさぎ。
後から後から続いてくるうさぎ
前を一列になって飛んでゆくたくさんのうさぎ。
補助発問 知らなかったことは他にないだろうか。
こわさ、おそろしさを知らなかった
★「ゆめを見ているような」からわかる
女の子は、目をぱちぱちさせて、その不思議さに心惹かれているので
その恐怖については感じていない。
課題3 「ええっ。」
このとき、女の子はどきっとしました。
どこで恐ろしさに気づいたのか。
①一人で読みかえして考える。
②発表してから話し合う。
★女の子は、「ゆめをみているような」から「ええっ。」の間のどこでおそろしさに気付いたのか。
おばあさんの話を思いだしたきっかけはどこかを考えさせる。