教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 953回 学習態度よりも 学習の内容を優先

一人ひとりの子供が学習にどのように関わるかのかを中心に見ていく。
学級をどのように組織するかよりも優先する。
外枠、外堀を先に固めてしまわないことである。
見かけ上は学級がまとまりを持っているかのように見えるが、やがて時間がたつと6月ごろには崩れていく。
逆に、個人を重視していくと6月ごろには学級集団に生気が出てくる。


指導の具体例として
1.どの子にも学習にどのようにとらわれたらよいかを指導する。
 学習をしていくなかで「ひっかかり」をもつことを指導する。
 最初は「疑問」「わからない」の連発である。
 そして、疑問を質問できるようにしていく。
 わからないことの表明の仕方としてノート、挙手、発言を指導。


2.個人学習の充実
 読む 書く 調べる 話す 聞く 予習 復習 各教科の学習方法
 ノート記入方法など、授業を通して丁寧に指導する。


3.学習技術・意欲の向上に伴っての学習態度の形成
 この時に注意することは、先生が学習態度形成を先行させないこと
 とである。自分の学習だと思っていない子に態度形成を押し付け
 ても反感、形だけの姿をつくることになり、ますます学習嫌いな子
 になる危険性がある。


例えば、字を汚く書く子の指導
悪い例・・・「姿勢が悪いから字が汚いです」と強引に姿勢を強要。
良い例・・・字が汚くてもその子の良いところを見いだす指導から
      「力強い字だ」「大きく書いている」
      「はねかたがいい」
良い点を取り上げ、意欲を盛り上げる。
自分はだめだと思わせい。
そのあとに、姿勢、用具の持ち方に関心を持たせる。


子供たちの指導の最初に、ややもすると否定的な点を指摘してから入ることが多い。
先生の指導は、子供の欠点から入ることが多い。
医者は、患者のマイナス点から入るが先生は違う。


欠点を見つけるよりも 小さな良い点を見つけることが難しい。
それは、目立たず、すぐに発見できないからである。

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