教育随想 958回 指導者は 子供を言い訳にしない
指導者である先生は、とてもプライドが高いです。
プライドは高くもつべきです。
教育に携われることにプライドをもちます。
だからこそ、自分の指導方法が思わしくない時は自省します。
ところが、自分の指導がうまくいかないと子供を責め立てます。
だれにでも思い当たることがありますね。
勉強の時
先生「どうしてこんな簡単なものがわからないの」
簡単なのは先生だけだよ。ぼくはバカなんだから、わかるように教えてよ。最初から「簡単だ」と言われると、緊張するんだ。
だって簡単なものができなかったら、ぼくはいよいよ駄目なのだとおもってしまうじゃないか。
先生、ぼくが考える前に「簡単だ」といってほしくないよ。
先生「前に説明したことがあるでしょ」
前に教わったことがあるけど、すぐにわすれるんだ。
前に先生に聞いたけど、わからないからもう一度聞くんだ。
ぼくがわかるまで説明してくれるのが先生だよ。先生の仕事だよ。
先生「何回説明したらわかるのよ」
この言葉はつらいのだよ。
わからなかったらいつでも質問しなさいと言っているのは先生だ。
わかるまで説明してくれるのが先生のぼくへの愛情だよ。
根気よくぼくがわかるようになるまで教えてよ。
そんなにぼくのことを責めないで。
先生「もっと大きな声で話しなさい」
「どうしてあなたの声は小さいの。友達に聞こえないでしょ」
ぼくだって大きな声で話したさ。
それができないから困っている。
先生は、そんなぼくの気持ちをわかってよ。
どうしたら大きな声で話せるのか指導してよ。
わかっちやいるけどできないことはあるよ。
職員室で
子供の問題が発生すると担任は
先生「いつも何度も話してきかせました」
聞かせただけでしょ。
街中で行儀の悪い子がいると、その母親が子供に注意する言葉。
「いつもお母さんが人に迷惑をかけたら駄目だと言ってるでしょ」
母親は、周りにいる人に向かって「指導しています」と弁明しています。
職員室のなかで飛び交う言葉は聞くに堪えないこともあります。
子供の悪口、家庭のしつけなど多方面にわたります。
先生「繰り返し指導したんですよ」
問題がおきても繰り返して指導しても、その効果が見られない自分の指導の仕方を問題にしない。
ひたすら子供に責任転嫁。
その他
「あの子は指導しても変わらないですよ」
それでは、先生はどうして子供の前に立っているのか。
その時点で先生が諦めたら、ぼくはどうすればいいんだ。
医者のガンの宣告ではないか。
「あの子は家庭環境が悪いから、ああなってしまうまですよ」
これも自己弁護。
自分の指導がうまくいかないのは、家庭のしつけ方が悪いとして自分の指導のせいにはしない。
付け加え
先生が
「〇〇くん、服の着方がだらしない、もっときちんと着なさい。」
子供は友達とひそひそ話。
「先生だってだらしないよなあ」