教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 952回 学級づくりという観点で捉えた一学期

一学期は、子供たちの学習意欲・生活改善意欲の向上をめざす。
この場合、生活よりも学習を優先する。(生活改善もするのだが)


学習意欲がでてくると、子供たちの生活改善意欲も比例してよくなる。
反対に、生活改善意欲が見られても学習意欲につながるとは言えない。
学校の主たる活動は学習であり時間の大半を占めている。
その学習時間が退屈であれば子供たちの生活意欲も減退する。
このことは、実践されてきた先生ならお分かりだと思う。
生活のしつけをしつこく指導しても学習意欲にはつながらない。
一学期は個人の学習を重視する。
そのうえで、小集団や学級づくりに手を入れていく。
      個人重視  小集団  学級づくり
4月              8                    1                 1
5月           7      1              2
6月       6      2                2
7月        4             2       4


個人重視の割合が減っていく。
やがて、集団が友達同士でサポートしあえるようにする。
個人と先生に信頼関係が生じていくと、子供たち同士も親密さを増していく。
上の表もあくまで目安であり子供の状況において弾力的に考える。
最初に規則をつくって学級づくりに力をいれると集団として弾力性を失う。


学級集団は、個々の子供たちの意欲の集積である。
根本的には、個人に力点をおいていくうちに集団が変わっていくという実践的な事実がある。
電子レンジで食材を温めることに似ている。
食材全体が温まるのは、食材の粒を振動させ熱を生み出すから。
やがて食材全体が温められる。
個人(粒)に働きかけていくうちに学級全体に活気と意欲が生まれる。
次回に続く。

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