教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想816回 3年 国語「ちいちゃんのかげおくり」指導 その3

下巻の最初の単元である。
教材に入る前に、下巻の教科書、表紙等の学習も入れる。
新しい教科書を開く子どもたちの気持ちは新鮮である。


1.指導目標
〇表紙、扉の詩、目次などから、下巻の学習への見通しをもつ。
〇物語の世界に興味をもち、時代背景、登場人物、あらすじをとらえる。
2.指導にあたって
 ○まず、読む前に「題名想起」の学習から始める。
※物語文の題名は、主題につながりのあるものが多い。したがって、
 題名から自分のイメージを広げるような学習から始める。
 ○一読したあと、簡単な時代背景について説明しておく必要がある。
どこまで説明するかは難しいところである。
深入りしすぎると、子どもたちに恐怖感や嫌悪感だけを与えることになる。反対に、説明が浅いと
時代背景をベースにした読みが薄いものになる可能性もある。
➡教科書にでている言葉の範囲で事実のみを先生の印象を加えない
 で説明する。 
3.指導の展開
導入
① 教科書の題名は「あおぞら」です。上巻は「わかば」でした。
 どうして、あおぞらという名前がついているのでしょうか。
 ☛それぞれ感じたことを発表しなさい。
② とびらに詩がのっています。
 ☛全員起立。何回も声を出して読みなさい。
  そして、覚えたら座りなさい。
 ※最後の一人にならないように途中で終わる。
 ☛あと、2分間時間をあげます。
  教科書を裏返して、全員で詩を読みなさい。
 ※どんな場面でも教材にして、全員の子どもたちを参加させる。


とらえる
「ちいちゃんのかげおくり」の勉強に入ります。
「ちいちゃんのかげおくり」は、どんなお話でしょうか。
全体で音読する。
一言で伝えるとするとどんなお話か。
   悲しい話 さみしい話  かわいそうな話  戦争の話・・・・・
子どもたちの作品に対する捉え方がわかる。


たしかめる
時代背景、登場人物、かげおくりとは
かげおくりについて理解をさせておく。
さらに、「ちいちゃんの・・」という言葉がついている意味は何か。
〇あらすじをつかむ。
 ☛場面ごとに簡単な題名をつける。
    ※。題名を考え合うことであらすじをつかませる。
場面分け 5場面
➡題名は漢字を入れて十字以内でまとめなさい。
 まとめることし絞ることである。
 絞るためには、各場面の中心が何かを考えることになる。
   ※あらすじをつかむとき、それぞれの場面のキーワードでまとめる


一場面 家族みんなのかげおくり
二場面 くうしゅうけいほう
三場面 すっかりかわった町
四場面 ちいちゃんのかげおくり
五場面 それから何十年の町


一場面と四場面を対比させることになるので、「家族みんなの」「ちいちゃんの」という言葉を入れておく。


最後は一言感想を書いて、その理由をノートに書く。
その時、一番心に残る、二番目に残る・・・というように、一言感想をベスト3
まで広げるとおもしろい。
子ども同士の感想の共通点が多くなるからである。

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