教育随想 642回 追求的・拡散的発問
授業において、学習を深める上において、とても大切な発問です。
子どもたちの考えが落ち着かないようにします。
子どもたちは答えをだしてしまうと、それが正解だとして落ち着きます。
それ以上に追求しようとはしません。
これは、問いを出して、正解を求める学習の悪い習慣からきています。
本来、学問は、問い続けることです。
答えを疑って、本当にそれでいいのかという姿勢が学びの姿勢です。
小学生にそこまでしなくてもという考えもあるでしょう。
しかし、教育の目的の一つは、生涯学習、生涯自力で学び続けることができるようにすることです。
答えに対して、「どうして」「なぜ、そう言えるのか」「本当にそうなの」と追求的な発問を繰り返します。
私は、これを、子どもたちの考えをとつレンズで焦点化していくことだと考えています。
絞って絞りぬいていきます。
一年生の学習において、「1+1=2」の計算があります
子どもはすぐに答えを出します。
そこでゆさぶります。
「あり一匹とぞうを1頭たしても2になるのですか」
このように問うと、子どもたちは、少し慌てます。
「1の大きさが違うのにどうしてたせるのかな」と追い詰めます。
次に拡散的発問です。
子どもたちの学習が停滞することがあります。
主人公の気持ちを探っているとき、それ以上に考えられなくなることがあります。
そのような時に、視点を変えます。
主人公を取り巻いている人物から主人公がどのように見えるのかを問います。
そうすることで、主人公に対する見方が広がっていきます。
私は、これを、おうレンズで拡散していくことだと考えています。
授業において、子どもたちの学びを広げるときに拡散的な発問をします。
広がった子どもたちの考えを焦点化するために、一点に絞って追求的な発問をします。
授業は、広げて絞る。
授業は、絞って広げる。
この二つを自由にあやつることです。