教育随想 654回 全体学習と班学習とのつながり
全体学習と班学習との関連をさぐると、およそ下記の二つに分けられると考えます。
(1)課題提示➡各班学習➡全体学習
(2)課題提示➡全体学習➡班学習➡全体学習
個人学習は、すべてに含まれていると考えてください。
(1)の場合
班である程度、課題が吟味され、学びの方向が焦点づけられます。
それを全体学習でさらに幅広く確かめあうことができます。
(2)の場合
班学習の前に、全体で見通しをつけています。
班学習では、比較的短時間で探求的な学習に入れます。
授業において、全体、班、個別学習と、教科教材によって使い分けます。
学びの進め方を子どもたちが自由に使えるようにします。
問題解決過程、集団育成過程のなかで、明確に位置付づけておきます。
国語の学習であれば、「あらすじの調べ方」「要点の取り方」「要約の仕方」
「主題、意図の探り方」等々について、どの場面を班学習にすればよいかを考えます。
子どもたちの学びの意欲を高めるための班学習。
最も能率的、効果的な班学習。
このように、一時間の授業において、指導者は、前もって、班学習にする場面を考えます。
しかし、子どもたちが学ぶなかで、急遽、班学習にすることもあります。
ここで注意しなければならないのは、班学習にすると、子どもの学びが盛り上がることです。
逆に、子どもが班学習によって、どのように学んでいいか盛り下がってしまうことがあります。
班の使い方
「合わせる」「分ける」「支える」の
三つのうち、どの機能を使うかを意識します。