教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 653回 授業における班学習の役割 4つのこと

授業展開のなかで、一人ひとりの子どもと班学習と関わり合いを大切にします。
なぜならば、班員がリーダーに依存して、何も考えださないで終わるからてす。
班でまとめたことも、自分とは関係のないものとして傍観することになります。
それらの問題に対処するために次のようなことを考えます。


1.問題の確認
全体の一斉課題が提示されます。
その課題に対しての捉え方は、班員で異なります。
子どもたちの経験、能力、家庭学習に左右されているからです。


何が問われているのかを確認します。
そのために、課題に対する疑問、問題点を出し合うようにします。


どんなことがわかればいいのか。
どんなことができるようになったらいいのか。
課題のゴールがわかるように班員で共通理解します。
ですから、課題、即、個人学習に行く前に、班学習をクツションとして活用します。


2.解決法の見通し
交通渋滞に遭遇したとき、どこまで続いているかが気になります。
自然渋滞か、事故渋滞か、気になります。
目的地までの見通しがわかると、今の運転に少しばかり落ち着きを見出すことができます。


課題提示、スタートとゴールがわかっても、その間の学びの過程が見えないと、
先生に引っ張られる学習になります。


班で学びの道すじを考えます。
どうしたら、わかりやすいか、能率的かを考えます。
班員の知恵を集めます。
ただ、道すじが算数のように明確な場合は省略します。


3.問題の解決
まず、自分の考えをまとめます。
自分の考えがないうちは、班での話し合いに入らないようにしまする
班員一人ひとりが自分の考えをだします。
そして、自分と他の友だちの考えを比較します。
自分とどこに差があるのかを確認します。
ここでも、班員の考えが一致することよりも、差を見出すことが大切になります。
考えの差は、子ども一人の人間的な差でもあります。
「○○くんと、ぼくの考えは、ここが違うけどどう思う?」
お互いの考えの違いを楽しみます。
先生は、正解というゴールに早くいかせたいのて゜、個々の考えを共通化しがちです。
学び合うということは、考えの差、微妙な差を楽しむことです。


4.整理
学習結果をまとめます。
班全体で結果を確認します。
共通化と同時に、違いがうまらない点についてもまとめます。


こうして、班学習を個人学習の場として位置づけます。

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