教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 424回  子どもとの関わり  距離感を意識

子どもと関われと言われたら、先生は自分から距離をつめていくことが多いです。
母親が子どもにべったりだと、距離をつめすぎていることになります。
母親のエネルギーが強すぎて子どもの主体性と自由を奪います。
職場でのつきあいも同僚との距離感が大切です。
お互いが自分の気持ちを自然に出し合える距離が必要ですね。


先生が子どもたちに関わるとき、それぞれの子どもたちとの距離の取り方が異なります。
先生は子どもと違って、教室にいるだけで先生から出るエネルギーは強いです。
安易に子どもに近づくと、心が後ずさりしてしまう子どもがいます。
このことは、とても大切なことです。
先生は、権力者です。
先生が意識する、しないに関わらず、学校の中では一定の力(従わせる力)を持っています。


子どもとの関わるとき、子ども一人一人から出すエネルギーを感じ取ります。
反抗的、暴力的な子どもたちは、強いエネルギーをだしています。
エネルギーの波長が大きいです。
彼らに対して、先生が強圧的な指導をすると、彼らのエネルキーを増幅してしまいます。
このような時は、彼らとの距離をしっかりとあけます。
できるならば、彼らとの波長を合わせてみます。


座席の位置は後ろの方の側面に位置するようにします。
直接、まなざしがあわないようにします。
彼らとの距離感はとても大切で、彼らが距離を縮めてきたら一歩さがります。
彼らのエネルギーが弱まると先生は一歩前に出ます。
大変、抽象的で申し訳ないのですが、距離感とは感覚的なものです。
一定の距離を保つことで(干渉しない)彼らとの関係がつながっていきます。


逆に、存在感が薄く、おとなしい子どもたちは、先生が距離をつめていきます。
彼らは、今まで先生との関わりが薄い子どもたちです。
だから、先生自身が歩み寄ります。
しかし、あまりつめすぎないようにします。


近距離まで近づきますが、それ以上は近づかないようにします。
彼らに、いつもあなたに関心を持っているというサインを送り続けます。
やがて、彼らの方から先生に近づいてきます。
近づいてくるまで待ちます。


先生の教卓を取り囲む距離が子どもたちとの心的距離です。
彼らは、教卓から少し離れたところにいることが多いです。


不登校の子どもたちは、子どもの状況によって違います。
次回、不登校の子どもへの関わり方をお話しします。

×

非ログインユーザーとして返信する