教育随想 945回 「あとでね」はダメ 「はい」と明快に
2の段階 一人ひとりの子どもの心をひきつける
5月、6月ぐらいの期間です。
子どもの心をひきつけるとは、
子どもが先生の魅力を感じ取り「先生、いいなあ」と思うことです。
①子どもからの話は、どのような場合でも、すぐその場で聞かしてもらう。
子どもたちが話したいときは、ぜひとも聞いてほしいときです。
先生は学校の休憩時間においては何かと用事があるものです。
その時に「今、ちょっと忙しいので あとでね」と言ってしまうことがありま
す。
その時に立ち話であっても、話の概要を聞きます。
内容によっては「あとで、もう少し詳しく聞くね」と伝えます。
子どもにとって先生が忙しくても、自分の話に耳を傾けてくれることが
うれしいのです。
自分の存在を大切にしてくれているという安心感が生まれます。
私は、電話で職員室に戻る以外は、どこでもこどもたちの話を受け付け
つけました。
学習において、わからないこをことを尋ねにきたときは、その場で指導
します。
「わからなかったらいつでも質問していいよ」という先生の言葉の実証
です。
「あとでね」「今忙しいので」「時間のある時にね」「手が空いた時に聞く
から放課後きてください」では、子どもはますます離れていきます。
②先生と子どもに呼ばれたら「はい」と明快に受け止める。
子どもが「先生」と呼んだなら、「はい」としっかりとした声で受け止めます。
この声が小さいと子どもは「先生を呼んだら迷惑だったかな」と思うことが
あります。
子どもがわざわざ先生を呼びとめるのです。
元気に受け止めることによって、子どもは自分が先生にとってどのような
存在であるかがわかるのです。
今回は二つのことをお話ししました。
なんでもないことじゃないかと思われるかもしれませんが、これだけのことで
子どもたちとの関係は格段に違ってきます。
先生の一貫した態度が大切なのです。
2の段階は次回に続く