教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 933回  6年国語「ものの考え方、伝え方」分類と比較

「考えるときに使おう」中学年の国語の教科書に掲載されています。
その中では、「分ける」「くらべる」の方法を学ぶようになっています。


分類と比較。
どの教科でも使えることです。
分類は、いろいろな資料、意見などを分けることで分かりやすくなります。
比較は、相対的に比べることで、考え方が深まります。
このようなことが、一年間の最初に書かれています。
ところが、この方法を一年間継続して使われることはありません。
先生自身が考える時に分類と比較をしていないからです。


6年生の教科書では、分類が「・・・という点で分けると・・・」
比較は「…という点で比べると・・・」
となっています。
分類、比較の観点を明確にすることを求めています。
なんとなく分けたり比べたりするのではありません。


分類・比較は、あくまで考えるプロセスであって目的ではありません。
国語は技能教科です。
日本語で考える力の習得です。


問題や疑問が出てくると、まず、分類します。
分けることで考えやすくなるからです。
授業において、この考え方を先生が子どもたちに指導します。
子どもたちが独りで考えられるようになるまで指導します。


そして、問題を深く考えるために、経験したこと、既習内容と比べることで深めることができます。
過去の歴史と比べて現在の世の中を考える。
過去の自分の振る舞いと比較して、現在の自分の在り方を考える。
新しい計算方法を今までの計算の仕方と比べて考える。


「分けて考える」「比べて考える」は国語の教科書に各学年における学び方として取り上げられています。


国語は、各教科の学び方、考え方の基礎を担っています

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