教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 929回 授業を通して 子どもたちと仲良くなる

学級づくりは、一人一人の子の学習意欲を中核として、集団生活の働きを高め、学習効果の発展をはかることです。
学級づくりは、仲間づくりとも言い換えることができますが、それは、あくまで、学習意欲を増幅させる授業をとおして実現可能なものです。


子どもたちが勉強にやる気を持ち始めると、不思議に、生活意欲に影響を与えます。
そうはいっても学級づくりは難しいものです。
最初から集団を意識しすぎる必要はありません。
学級のきまりをつくるのは、一カ月あとぐらいにします。


子どもたちの能力差はあっても意欲差がない学級をめざします。
子どもたちの学習意欲を増幅させることで、日常生活の意欲を大きくしていくことをめざします。


授業で子どもを育てる、集団を育成するようにします。
授業、特に4月の授業は大切です。
授業の目的は3つです。


学習意欲を高める。
どの子も目の前の勉強に参加できるようにします。
学習は、ゆっくりとやさしくスタートさせます。
今年こそ頑張りたいと願いをもっている子どもたちを、置き去りしないようにします。


 「ぼくでもわかる」「ぼくでもできる」「わたしでも学習に参加できる」「「教材に身を寄せるようになる」「わからないことがあふれでる」「わかることからわからないことへと導かれ、さらに深く学んでいく」」」などなど。


先生と子どもとの距離を縮める。


先生と子どもとの距離を縮めるためにはいろいろなことが考えられます。
子どもたちと気軽に遊んだり、話したりすることもあるでしょう。
先生自身の人柄、優しさ、ある時は厳しさに触れることで親しくなることもあるでしょう。


しかし、私は,授業を通して子どもたちと親しくなることを大切にしてきました。
先生と子どもたちとの間に教材を媒介として、お互いに仲良くなります。
いや、子どもたちが先生に近づいてくるといったほうが正しいのかもしれません。
子どもたちと過ごす時間が多いのは授業です。
その学習において、子どもたちが楽しく、分かりやすい学習を提供してくれる先生は頼もしい存在ですね。


子ども同士の結束を高める。


学びあうことは、子どもたちがお互いの存在を認め合うことです。
あなたの考えでぼくの考えが変わったとか、お互いの感想で共通している部分があることで連帯感ができたとか。
逆に、違いがあることで、自分の考えている世界が広がっていきます。


実践とは、どこまでも子どもの事実にそった具体的働きかけです

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