教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 897回 3年理科 「音のせいしつ」学習指導

単元目標(指導要領)
〇音を出した時の震え方の様子を追究する中で、
   差異点や共通点をもとに、音の性質についての問題を見出すことができる。
身の回りにある物を使って音をだした時の物の震え方に着目する。
   ➡トライアングル 打楽器 笛 太鼓 弦楽器など
音の大きさを変えたときの現象の違いを比較する。(振動の違い)
□音の大きさと物の震え方との関係を調べる。
  ①音が伝わるとき➡物が震えている
  ②音が大きい➡震え方が大きい
  ③音が小さい➡震え方が小さい
    ★音の大きさが震え方に関係していることを捉えるようにする。


音の学習は、音源の振動が空気の振動として伝えられていることに気づかせることが最初のねらいである。


① まず日常生活から音を集める。
② 次に、身近なものを使って音をだしてみる。
③ 音はどのようにして音を出しているのか。
④ 音はどのようにして伝わるのか。
 音は日常生活において、一日、耳に入ってくる。
 耳からの音の情報には関心があるが、音源については薄い。
 音を出している音源を集める。


.指導展開
「耳をすましてごらん。
 いろいろな音が聞こえてくるね。
 どんな音が聞こえるかノートに書きなさい。」
①ノートに題名を書いて、「音あつめ」と見出しを書いて、聞こえてくる音を書きだす。
②聞こえた音を発表する。
 黒板にかいていく。
 何の音かを書く。
③全体でどんな音かを声に出してみる。


身近なものを使って音をだそう。
④音をだす。
 たたいたりはじいたりして音を出す。
⑤気付いたことをペアで確認してノートに書く。
⑥気付いたことを発表する。
  ※触れる、見える、聞こえるの感覚を通して発見したことを出させる。
疑問を整理して、学習課題をまとめる。


すべての音源が振動している時に音が出ていることに気づかせる。
できるだけ多くの事実をあげて、振動を理解させる。
そのなかで、いくつかの疑問が生まれる。
ラジオから流れる音、黒板をたたく音、手をたたく音など、本当に振動から音をだしているか疑問に思う。
すべては無理だが、実証する必要がある。


さらに、その音源の振動から耳に入るまでの過程が見えない。
空気を振動させているということの証明が必要。
大太鼓をたたくと、たたいた反対の面が震えていることに気づかせる。
空気の振動が反対の面を振動させている。


これらは、ふつうに行われる授業である。
しかし、三学期の子どもたちは、学びの質が違っている。
子どもたちが自分で追究できることを期待して、もっと突き放した学習を展開。


課題は
黒板を手でたたく。「どうして、みんなに聞こえるのですか。」
「今から一時間の研究時間をあげます。班でみつけてごらん。」
このような問いかけは、自力で解決したいという子どもたちには、意欲が膨らむ。


3月は、できるだけ先生の教える手間を省くことである。
どこまで子どもたちが食いついてくるかが一年間の成果の有無

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