教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 893回 読書活動の推進 読書予告編の実施

学校教育目標「読書活動の推進」から


今、子どもたちは本を読まなくなってきています。
文字文化よりも映像文化になれてしまった子どもたち。
図書室に漫画をおくという取り組みもあります。


子どもたちにもっと本を読ませたいと願う先生。
ところで、先生は、どのくらい読書されているのでしょうか。
学校図書館にある本を少しでも多く読んでおられるでしょうか。
指導者がしないことを子どもに要求しても、子どもは先生の実態を見抜きます。


図書室に連れていき子どもに本を読ませる時間があります。
その時、先生はどうしていますか。
先生は、誰よりも早く図書を見つけ、座って読書を始めます。
その姿が大切です。
指導とは、やってみせることが始まりです。 
「推進」とは、「物事を目的に向かってはかどらせる」ことです。
朝の時間に読書活動の時間を入れている学校があります。
とにかく座って本を開く習慣をつけさせたいという意図はわかります。
しかし、本の楽しさを味わうのに十分程度でいいものでしょうか。
おもしろいなあと思ったら「今日は読書の時間終了」となります。
1本の映画を10分ずつ切って鑑賞するようなものです。
「推進」ですから、読書の目的を定めて、指導する計画が必要です。
とりあえず時間だけ与えておればなんとかなるだろうと考えているのでしょうか。


実践として、先生が子供たちに自分の読んだ本(図書室の蔵書)を毎週一回、紹介します。
おもしろいところだけを読み聞かせします。(ここが゛大切です)
最初から読むのではなく、先生がここは子どもが興味関心をもつだろうと予想したページを紹介します。(導入であったりクライマックスであったり)
読書の予告編」です。


その実践を継続していると、予告編を読書好きな子が代わって始めるようになります。
真に迫る朗読で友達の気持ちを揺り動かします。


読書したら、それを一枚の絵と紹介文を書いて掲示します。
ねらいは、友達にも読んでもらうことです。
読書が好きだという子どもを核として、彼らに友達に伝えさせます。
読み聞かせ 読書新聞 多読の競争 一分間の読書予告編
短編の多読  読書リレー・・・・まだまだありますね。


いずれにしても、先生が指導者として、人間として読書習慣を身につけます。
どのような本、雑誌でもいいです。
文字から興味を持つという姿勢を子どもたちに響かせます。
文字表現は映像表現と異なり、想像することが無限です。
とりあえず、朝の会の一コマに、「先生の読書予告編」を入れます。
3分間の制限時間で、子どもたちを魅了する朗読の練習をしてみてください。
毎日は大変なので、一週間単位でもいいですね。

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