教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 891回  「表現力や伝え合う力の育成」言葉にしない伝え合い

表現力や伝え合う力の育成」を通して、自己教育力を育てることをねらっています。
自分の思いを書いたり話したり、描いたりして相手に伝える力です。
話す、聞くのコュニケーション能力を育てます。
これについては、昔も今もかわりません。


しかし、ここで問題にしたいことがあります。
人間の伝え合うに言葉は必要ですが、言葉にしない伝え合いもあります。
自分を表現することですが、言葉にならなくても人間は自己表現できるからて゜す。
むしろ、表現は顔の表情、身体的動きにおいて、6割は表現されているそうです。
言葉は3割程度という結果が出されています。
これは、演技指導の教科書にも掲載されています。
役者は、無言の中での表現力、伝え方を研究しています。


たとえば、自分が笑顔を浮かべて相手と接することも素晴らしい表現力です。
黙っていてもお互いの気持ちがなんとなく通じ合うことのほうが多いです。
微笑のなかでの交流です。
先生も子どもたちも柔和な表情でもって伝え合います。
言葉は、そのあとに出てくるものです。


書いたり話したりすることも大切な方法です。
しかし、その前に、自分の振る舞い、表情について意識させます。
「伝え合う力の育成」と挙げられていますが、言葉を介することなく伝え合うことが人間関係の基盤です。


友達同士、微笑をもって接し合うことが、さらに、言葉でもって話しかけたり聞いてあげたりすることにつながります。
相手の柔和な表情を見て話しかけやすくなります。


指導者である先生方が、微笑をもってまでとは言いませんが、少なくとも穏やかな表情で
子どもたちと接していれば、自然に子どもたちの雰囲気も穏やかになります。
気難しい表情は、子どもたちを委縮させるだけです。
教室の雰囲気、空気感をつくるのは穏やかな表情です。
先生は、その先頭に立ちます。
笑顔の素敵な先生の学級は、子どもたちも穏やかなことが多いです。

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