教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 887回 4年国語「ウナギのなぞを追って」学習指導の実際 第4時

1.ねらい
  たまごを産む場所を見つけるための調査方法を読みとる。
                           4段落から7段落まで
2.指導にあたって
○より小さいうなぎを追い求めることは、海流をさかのぼることになる
 ということを理解させる。
○その理由は、レプトセファルスは、海流に乗って運ばれやすくなっている
  からである。じっと一か所にとどまっていないということを理解する。
3.指導展開
とらえる段階  
たまごを産む場所を見つけるための調査方法を読みとろう
   この場面では、課題を与えて自力で読むことをめざしましす。
課題1
たまごを産む場所を見つけるための調査方法を20字以内でまとめなさい。
 ★4時数制限を設ける目的は、読み取ったことを削ることを学べるようにします。
  まとめる、要約とは、「けずる」ことです。
  思考には、広げる、膨らませるという面とそぎ落として理解をスリムにすることです。
  したがって、一人読みの時間を十分にとります。
  その時こそ、指導者の机間巡視と助言が必要です。
  まったくわからないままにしては、子どもの意欲はしぼみます。
  少し先の明かりが見えるようにしてやることが必要です。
 「むずかしいけれど先生のヒントでちょっとだけできそうだ」といあう感覚を持たせます


課題2
レプトセファルスとは、どんなものかを説明するための言葉を5つあげなさい。
  ★課題に対するキーワードを見つけさせます。
   一人読みを中心とします。5つのうち、一つは見つけられます。
   5つと上限を設けると、意欲は持続します。
   5つ見つけた子どもにはどうしたらよいでしょうか。
   「5つのなかで、一番見つけにくい言葉はどれかな」と、友達の立場になって
   考えさせます。(このあとに、予想が正しかったかどうかを検証します
   キーワード
      ウナギの赤ちゃん  とうめいである  やなぎの葉のような形
しずみにくい   海流に乗って運ばれやすい


課題3
どうして、生後20日ほどのレプトセファルスだとわかるのか
★ここで一人読みの学習方法を変えます。
同じ学び方を続けるのではなく、変化を持たせます。
① 班で見つけなさい。
② 班で見つけたことを自分で納得するかどうかを考えなさい。(自力)
③ もう一度班学習にもどって、自分の疑問やあいまいな点を質問しなさい。
➡先生は、班学習に移る前に
「班のなかでいくつの質問と意見がでかな? たくさんでた班が学びが
 進んでいる班です。さあ、始めなさい」
  ★班学習の評価を先に与えます。
   こうすると、わからなかった子が班のなかで質問しやすくなります。
   結論 
    体の中に、木の年輪に似た、一日一本ずつふえる輪の数を数えたらよい。


       こうしてこの時間は、国語の読み方技能や班学習の仕方を教えます。
       教材は内容を教えるだけではありません。
       教材の内容を生かして、
学び方や小集団の学びを指導します。
       教材は目的ではなく手段として活用します。
         ・・・教材を通して  教材を活用して・・・

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