教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 842回 4年国語「 プラタナスの木 」3場面 学習指導

目標として
マ ーちんの祖父母の家で体験した出来事とおじいさんの言動がつながり、木への思いが変わったことに気づく。
学習課題
台風にあって、おじいさんの言葉を思いしたマーちんは、木への思いがどのように変わったのだろうか。
指導にあたって
本文には必ずキーワードがある。
それは読み深めるためのポイントであり、さらには、子どもたちが気付かない、あるいは、深めることができない言葉や文である。
したがって、本時の学習は、3つの発問によって構成される。


第1の発問
夏休みに入るとすぐに公園に出かけた時のおじいさんの言葉である。
マーチャンがお父さんのふるさとに行くとおじいさんに話した時のおじいさんの言葉。
「おとうさんのふるさとには、木がいっぱいあるだろう。みんなによろしく。」
おじいさんはにっこり笑った。


発問  「みんなによろしく」おじいさんはにっこり笑った
     マーちんは、その言葉をどのように受け取ったのか。

ノート➡話し合い
 ※「みんな」とはだれのことだろうか。
    なぜ、おじいさんがそんなことを言うのか。
      おじいさんがふるさとの木を知らないはずなのに。


第2の発問
祖母の家で、今年一番の強い台風に遭遇する。
その台風のなかで
発問 台風の音を聞きながら、プラタナス公園のおじいさんの顔を思いうかべた。 
   どうして、おじいさんの顔がうかんだのか。             
 発表➡話し合い
※台風からプラタナスの木、そして、おじいさんのことを自然に思い出している理由につ いて考えさせる。


第3の発問
「一夜明けると、台風が通りすぎていた。青く晴れ上がった空の下で、あんなにゆれていた森は、今は静かに太陽の光を受けてぴかびか輝いていた。」
「マーちんはおじいさんの言葉を思い出した。」


発問 一夜明けて、おじいさんの言葉を思いだして、マーちんがわかったことは何か。
   ※木に対する見方が大きく変わったマーちんの姿を読み取らせる。
   マーちんが気付いたのは見える木の様子から、その下の見えない根の広がりである。
   これがこの物語の核である。そして、4,5場面につながっていく。


一時間の授業を組み立てるとき、だいだい3つの発問(時には4つになるが)
で構成する。授業過程3分節で組み立てる
どの教科の時も同じ。
3つの発問に絞って授業を組み立てる習慣が必要である。

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