教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 843回 4年国語「プラタナスの木」4,5場面 学習指導

目標は二つ
プラタナス公園の異変
プラタナス公園の異変を知ったマーちんたちの驚きと落胆の様子を読み取る
立ち入り禁止がとけた公園
みんながプラタナスの下部に立ち、木のみきや枝になった時の気持ちを読み取る。(子どもたちの気持ちの変化)


指導にあたって
 4,5場面を一括して扱うことにする。
場面の流れを段落の最初の言葉でおさえる。
プラタナスの公園の異変
段落の最初の言葉をピックアッフして流れをつかませる。
本当だった。➡プラタナスが切り株だけ残して消えてしまっていた。
公園は立ち入り禁止➡残った根っこはきっとこまっているんだろうね。
立ち入り禁止がとけて➡おじいさんは公園にすがたを見せなくなっていた。
そんなある日➡プラタナスの切りかぶの上にたってみた。
プラタナスは切りかぶだけになったけれど
➡ぼくたちがみきや枝や葉っぱの代わりだ。


指導例として 3分節で構成する。
課題1
プラタナスの木が切りかぶだけを残して消えてしまったときのマーちんたちの気持ちを想像しよう

※子どもたちの一人ひとりの様子から、それぞれの驚きと落胆の様子を読み取らせる。
それぞれの四人の行動である。
① ハイソックスをずり落としながら走ってきたクニスケの気持ち。
②花島君が肩を落として言った。
③アラマちゃんは、いつもの口ぐせをいわずにだまっている。
④「本当だった」と思ったマーちんの気持ち。


しかしこれらの内容を自然に掘り起こせる核になる文がある。
それを発問にすると
「マーちんたちは、おじいさんがいつもすわっていた、日かげのなくなったベンチにだまってすわりこんだ。」
その後の文で
発問(課題)
マーちんは、だまっているけどみんなが何を考えいているかは分かる。
マーちんは、どんなことが分かったのだろうか。
※子どもたちの一人ひとりの様子から、それぞれの驚きと落胆の様子を読み取らせる。


発問2
マーちんが「おいでよ。なんだか、根にささえられているみたいだよ」と言うとみんなも切りかぶにのってきたその様子を想像してみよう。
➡班で切りかぶの上にたってプラタナスの木になってみる。
最初は文を吟味する。
切り株の上に立つ
地下に広がる根を想像
根に支えられているみたいだよ
両手を広げてプラタナスの切り株に乗った
みんなが木のみきや枝になったみたいだ
春になれば、プラタナスも芽をだすだろう
そうすれば、きっとまた、おじいさんにも会える
それまでは、ぼくたちがみきや枝や葉っぱの代わりだ
※子どもたちの行動を一つひとつ追っていく。
 その結果、子どもたちなりに、自分の思いを体で表現させる。


発問3
「マーちんは大きく息をすって、青い空を見上げた」
この時のマオーちんの気持ちをノートにかいてみよう。
※子どもの読みに戻す➡この物語の評価になる。