教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 840回 4年国語「プラタナスの木」学習指導の見通し

単元目標
 〇読んで感じたことを発表しあい、感じ方の違いに気づくことができる。➡対話的学び 
 ○登場人物の性格や気持の変化、情景などについて、叙述をもとに想像して読む。
 ○物語を読んで感想文を書くことができる。
教材の解釈
教材「プラタナスの木」は、「マーちん」を中心とする4人組が、プラタナスのある公園でおじいさんと出会い、プラタナスの木の存在の大きさを実感する物語である。
物語の内容と自分自身の体験を結び付けて読み、感想をもち、文章に表すことで、一人一人の感じ方の違いに気づくことができるようにする。
また、この物語は、三人称の視点で語られ、物語を進める語り手がいる。
この語り手は、主人 公「マーちん」のすぐ近くにいるような視点で語っている。
そのため、読み手は自然と「マーち ん」の視点に同化しながら、共感的に読み進めることができる。
まず、叙述をもとに場面の様子や出来事を読み取り、「マーちん」のプラタナスの木への思いの変化をきちんととらえることができるようにしたい。(変革人物としてのマーちん)


登場人物が等身大であることから、作品に 感情移入しやすく、感想をもちやすいと考える。
また、本教材は心情を表す表現が多く出てくる。
特に「ハイソックスをずり落としながら走っ てきた」や「肩を落として言った」、「いつもの口ぐせを言わずにだまっている」など行動からの 表現も多くみられる。
心情を読み取る際に、根拠として挙げられるものが多いので、児童が物語をより深く読み進めることができると考える。

さらに、情景を表す言葉が多く使われ、本教材では情景の変化が中心人物の心情の変容を表しているところがある。
その情景の変化を想像し、心情の変容に関連していることに気付かせることで、物語文を読むときに言葉が何を表すかを意識できるようになると考える。
そして、「マーちん」と似たような体験を自分と比較しながら思い出し、自分の考えをはっきりさせて感想をもつようにさせたい。


第1時 
学習課題を設定し、学習計画を立てる。
初読の感想を書く。
第2時 おじいさんとの出会い
1場面 プラタナス公園で遊ぶマーちんたちのプラタナスの木への思いを考える
2場面 木への思いがおじいさんとの出会いや会話から変化してきていることに気づく。
第3時 夏休みの出来事の場面
マーちんの体験した出来事とおじいさんの気持ち言葉がつながり、木への思いが変わったことに気づく。
第4時 プラタナス公園の異変…4,5場面
プラタナス公園の異変を知ったマーちんたちの驚きと落胆の様子を読み取る。
立ち入り禁止がとけた公園
みんながプラタナスの下部に立ち、木のみきや枝になった時の気持ちを読み取る。
第5時
心に強く残ったことを一文で表し、それをもとにして感想文を書くことができる。
初め 中 終わりの組み立てで、400字程度の感想文を書くことができる。


学習の課題を確認。
マーちんのプラタナの木を思う気持ちがどのように変わったかを読み取る
学習課題は、どの場面を読んでも一貫して追求していく課題である。
意識の変化 行動の変化 そして、最後の場面の子どもたちの変容。

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