教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 832回 「ごんぎつね」発展的な学習 二つの立場に立つと

前回の学習の仕方は、ごく普遍的なものである。
しかし、子どもたちの学習能力によっては、次のようなことも考えられる。


その立場とは次の通りである。
ごんの立場(おれがくりなどを持って行ったことをわかってくれ)で二人の会話を読む。
客観的な立場で二人の会話を読む。
その中心となるのは
加助の言葉「さっきの話は、きっと、そりゃ、神様のしわざだぞ。」
兵十「えっ。」と兵十はびっくりして、加助の顔を見ました。


誰が持ってきたかは本当にわからなかったようだ。
兵十にとって重要な事件で、だれが持ってきたかを考えあぐんでいる。


「神様」ごんの立場で考えると、大きなショックである。
神様のしわざにされると、それ以上に持ってきた人物を考えてくれなくなる。
神様が最後の結論になってしまう。


ところが、客観的に考えると、それ以上考えられないから、加助の口から突発的にでた可能性がある。
さらに、「えっ」という兵十の言葉から、何か他のことも考えていたのではないかと想像できる。


このような立場にたって子どもたちが考えられるようにする。
文に触れる そして感じること 思うことをもとにして、自分の考えをさらに広げたり深めたりする。
そして、話し合いと言う場で、それを表出することがこの時期の子どもたちに求められる。

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