教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想830回   命の教育 感謝の心を育てる

命の教育については、いろいろな取り組みがある。
動植物の継続的な世話、命のつながりを辿ること、自分の命の大切さの理解。
いたましい事件、自殺の時に命の大切さを指導することもある。


しかし、命をどのようにとらえるかによって、指導の方向が変わる。
命は自分のものだとするならば、どこまでも自分の心身を大切にすることに終わる。


命は、自分でつくりあげたものではない。
自分は「生かされているから 生きている」という意識を持てるようにする。
まわりの人々によって、自分の生きる生活が支えられている。
自然という環境によって、自分が健やかに生きられるように支えられている。


子どもたち一人ひとりに考えさせる。
自分は何によって支えられているかを10こあげさせてみよう。
具体的に自分を活かしている人や事柄、環境を考えさせる。


そして、そのことがわかれば、子どもたちは、支えられていることが当たり前のことではなく、有ることが難しいものであると気づく。
だから、「有難う」という言葉が生まれる。
感謝を伝える言葉「ありがとう」を日常生活において使えるようにする。


先生も支えてくれている子どもたちに感謝する。
学び合う、話し合うなかで、友だちがいるから深まり合うことへの感謝。
困った時にそばで支えてくれる友だちへの感謝。
家庭において、衣食住の世話をしてくれている親に感謝。
給食の時に、命あるものをいただける感謝。
「ありがとう」という言葉を使って、子どもたちに感謝の心を育てる。

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