教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 771回 2年国語「スイミー」挿絵だけで あらすじを

あらすじをつかむことは、どの学年においても行われている。
映画でもドラマでも前もってあらすじがわかっていると見通しが立つ。
なかには、あらすじなどはないほうがいい作品もある。


低学年のあらすじは挿絵である。
挿絵だけて゜話の大体の流れを把握する。
挿絵は、子どもたちを物語の世界に引き込む。


スイミーの場合、挿絵は画面が大きく迫力がある。
この挿絵だけを掲示して(文章なし)あらすじをつかむ。
挿絵は5枚である。


一枚目の挿絵・・・小さな魚のきょうだいの群れで泳ぐスイミー
子どもの反応
赤い魚がいっぱいだ。
たくさんの魚が集まっている。
黒いからだをしているのがスイミーだ。
でも、おかしいなあ。スイミーの近くに赤い魚がいないようだ。
少し間があいているのでは。
みんなと一緒に泳いでいるけど、赤い魚と少し離れている。
仲間外れかな。
色が違うからかな。


まわりと違うことが子どもたちにとってどのような印象をうけるだろうか。
実際の学級の実態と重なることもあるようだ。


二枚目の挿絵・・・まく゜ろにおそわれる魚たち
兄弟たちが恐ろしいまぐろに襲われている場面。


まぐろが大きくてこわい。
泳ぐのが速くて逃げられない。
スイミーは一人離れて逃げている。
こわかっただろうなあ。
三枚目の挿絵・・・海のすばらしさ
挿絵に描かれている生き物
くらげ いそぎんちゃく わかめ
はっきりわからないなあ。
でも、スイミーは独りぼっちになっている。


四枚目の挿絵…もどってきた兄弟たち
岩かげから兄弟たちがもどってきた。
みんなスイミ―の方に向かっている
スイミーも兄弟たちに向かっている
また大きな魚に食べられるかもしれないのに。


五枚目の挿絵・・・大きな魚に立ち向かう
大きな魚の形にしている。
大きさも形もまけないぞ。
スイミーが兄弟たちがつくった魚の眼になっている。


このように挿絵は、能力に関係なく自分の考えを発表できる。
子どもたちは、挿絵から自由に想像できる。
やがて、文章と挿絵を照らし合わせて読み深める。

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