教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 772回 場面を読み取る時のキーワード

2年国語「スイミー」を例にとって考える。
場面を順番に読まない。
読ませると授業者は常に、子どもたちを引っ張ることになる。
師問➡児答 の繰り返しである。


子どもたちに考えさせるためには、場面全体を読まないとわからない言葉
を取り扱う。


2場面の最初の一行と最後の四行。
ある日・・・・こわかった さびしかった  かなしかった
コンパスを使って大きく板書する。
真中は三つの輪が重なるように書く。


スイミーの心情にせまる。
どんなことがこわかったか。
どのようにこわかったのか。
どんなことがさびしかったのか。
どのようにさびしかったのか。
どんなことが悲しかったのか。
どのようにかなしかったのか。


これらをノートで考えさせる。
子どもたちがまぐろから逃げる魚に身を寄せて考えることになる。


そして、三つの輪の共通の空白に何を入れるかを考えさせる。
こわかったけど「しにたくなかった」
さびしかったけど「がまんするときだ」
かなしかったけど、「のりこえよう」など・・・。


スイミーの体験を寄り添うことで、同化することで読み深める。
したがって、ここでの大切な言葉は3つだけである。

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