教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 756回 3年国語「まいごのかぎ」  子どもたちとドキドキできる指導者

いよいよ最後の場面、クライマックスである。
指導目標
「どうしよう」「これが最後だからね」と言い訳をしながら、バスの時刻表にかぎを差し込んだ時のバスの様子とりいこの心の揺れを想像する。


この場面では、りいこの心のゆれが明確に表れている。
今までの場面と比較して読み進める。
りいこのつぶやきだけで学習を展開できる。


① 「どうしょう」りいこはまよいました。
➡どんなことをまよったのか。
② 「これでさいごだがら」
いつしか、りいこはかんばんの前でせのびしていました。
★「せのびした」のなかに、りいこの覚悟を窺うことができる。
 ③「あっ」数字がありのようにぞろぞろ動いている。
  ➡その様子を想像する。
④「すごい」目をかがやかせました。
すぐに、わくわくした自分がいやになりました。
➡どうしていやになったのか。


 ⑤「あれ。どうして。」
時こくの数字は元にはもどりませんでした。


こわくなって、にげるようにかけだしました。
かぎをぎゅっとにぎりしめて、立ちすくんでしまいました。
★緊張のあまり、身体が自由に動かなくなる。


どうしょう➡これが最後だから➡あっ➡すごい➡あれ、どうして➡こわくなって
➡かぎをぎゅっとりぎりしめて➡立ちすくんでしまいました
物語は、短い言葉のなかに登場人物の気持ちが凝縮されている。


指導目標
さらに起こった「きみょうなこと」を通して、「はっときづいた」時のりいこの思いを
考える。
指導にあたって
  〇「はっと気づいたのです。」
   この場面の中心はこの言葉である。
   りいこは、どのようなことに気付いたのかを考えさせる。
  今までの出来事を振り返らせ、りいこの思いに迫れるようにする。


指導過程
どんなことが起こったかを整理する。
クラクションをがっそうするように鳴らす
リズムに合わせてくるくる向きや順番をかえはじめるバス。


〇りいこはどんな気もちでみていますか。
  立ちすくんでいたりいこは、どうして変わったのかと問いかけてもよい。。


◎「はっと気づいたのです」
どんなことに気づいたのかをノートで考えさせる。


「みんなもすきに走ってみたかったんだ」という言葉から、今までの出来事の共通性を考えさせる。


感想
「いつまで手をふりつづけて」いたりいこの気持ちを書いてみよう。


指導過程においては、大まかなところしか書いていない。
あとは、指導者の意図で授業を構成されるといい。
その時に大切なのは、
この作品を指導することで、子どもたちとともに楽しめることである。
子どもたちと笑えること、感動することが授業において、子どもたちと仲良くなること
につながる。

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