教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 724回  学級の組織づくり  観察➡診断➡治療の手順。

当番活動は、その日から必要な仕事だから、給食、清掃当番ぐらいは決めておく。
その場合も、子どもたちは前の学級の習慣を持ち出してくる。
当番についても前学年の学級によって、経験の内容が異なっている。
実は、ここが大切。
前学年の習慣を最初から否定してはいけない。


 「新しい学級には、新しいやり方があります」と、先生が子どもたちに話すと、子どもたちにとって、今までの学級生活経験が否定されたように感じる。
これは、学習の仕方についても同じ。
新担任としては、自分が担任になったからには、自分流でいきたいものである。
しかし、4月の子どもたちは、前学年の担任の影響下にあることを忘れてはならない。


経験を否定されることは、子どもたちにとって好きだった前担任を否定されることになるので、今の担任には、あまりよい印象を持たなくなることがある。
だから、4月は子どもの側にたってゆっくり準備をする。


清掃活動をどのようにすれば効率的に美しくできるかを子どもたちとともにつくり上げる。
係活動、子どもたちは、すぐに決めたがる。
係とは何かということを問い直す必要がある
係活動は、学級に楽しさと便利さをもたらすのがねらい。


子どもたちが学級の友だちや雰囲気を知ってから、4月の終わり頃に決定する。
給食当番がなかったら不便だが、係がなくても学級は動く。
特別活動としての指導があるから係をつくる意見もあるが、指導の前に診察が必要なのでゆっくり組織していく。


要するに、先生は、子どもたちの実態を把握してから、学級の組織化を進める。む
 観察➡診断➡治療の手順。
 いきなり、子どもたちを先生の理想の世界にあてはめない
進級したときの先生の気持ちは高揚気味ですので、押さえて押さえて冷静になりましょう。
見る」ではなく「観る」(くわしく観察)の目で過ごしましょう。
やがて「診る」に変わる。

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