教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 697回 「初雪のふる日」 4,5場面「唱えることができない」「助けてー」をキーワードとして

ねらい
 女の子は、うさぎから逃げる手段を思い出すものの、それを実行することができない。
やめられない石けりのせいで、女の子は遠くの町まで来てしまい、女の子がだんだんと衰弱していく様子とその女の子の気持ちを読みとる。 4,5場面
指導にあたって
  キーワード
   4場面・・・女の子は、どうしても、よもぎのおまじないをとなえることができないのでした。
   5場面・・・「おばあちゃん、助けて-」
 国語の読み取りの場合、場面の中の核になる一つの言葉を深めることによって場面全体の内容を読みとることができるキーワードがある。


指導の展開
主要発問は2つである。
めあて
「おばあちゃん、助けてーー。」と、心の中でさけんだ女の子の気持ちを読みとろう。
第一発問
よもぎのおまじないを唱えることができなかったのはなぜだろうか。その時の女の子の気持ちを考えよう。

①4,5場面を音読する。
②もう一度黙読をしてわかるところに線を引く。
③発表して全体で確認する。
★よもぎと言えない、打ち消されていく恐怖を読みとらせる。
・言いかけても、うさぎたちは、自分たちの歌を歌いだした。
・うさぎの声はどんどんおおきくなる。
・ふさいだ指のすきまからつむじ風のように入りこんできたから。
④女の子の気持ちを考える。
★ウサギの声を消すことができない恐ろしさ
ますます大きくなるにつれて、女の子の恐ろしさも増してくる。


第二発問
どうして女の子は「おばあちゃん、助けてーー。」と、心の中でさけんだのか。


①わかる所に線を引いて、ノートに自分の考えを書く。
②発表から話し合い
文章に即して考える。
 これまで一度もきたことがない遠い所
  人々はだれも、うさぎのむれに女の子がいるとは気づかない。
手足はかじかんで
氷のように
ほほは青ざめ
くちびるはふるえて
まとめ
学習の中で女の子の気持ちになって感想を書く。


子どもたちは、女の子と一体となって読み進める。
恐怖感が子どもたちの気持ちと同化する。

×

非ログインユーザーとして返信する