教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 655回 班学習  押し付ける、話の腰を折る子ども

明けましておめでとうございます。
今年も命をいただきました。
その命を少しでも生かしたいと考えます。
教育は、命でもって命を育てる営みです。


班学習における基本的な指導   「仲間を尊重し、認め合う」
このようなことは、誰もが言えることですね。
問題は、その実践にあります。
荒れている学級では、そんなことできないのではないかと言われそうですね。


仲間を尊重しなさい。お互いの考えを認めあえるようにしなさい。
このように指示、説明して、できるようになれるものではありません。
班学習を通して、仲間を尊重、認め合いの空気を育てるのがねらいです。


このねらいを達成するときに、問題になる子が出できます。
前にもお話しましたように、班活動は人間関係が露見する場てす。
班学習は班員すべてが生かされることが大きな目標です。


班学習においいて、問題になる子どもを考えてみましょう。


一つ目は、自分の考えを押し付ける子どもです。


力関係の強い子でもあります。
自分の考えを周りに聞かせようとする子です。
生活の場面では多い子どもたちです。
しかし、学習を通して、自分の考えを押し付けることを是正します。


学習という教材、学習材を媒体としますので、正しいかどうか、適切かどうか、みんなが納得するかどうかが判断基準になります。
一方的に押しが強いだけでは、班員が納得しません。
ここに、学習を通して子どもを育てる根拠があります。


そこで、指導として大切なことがあります。
どのような場合も、班員の考えをすべて学習の場に並べることです。(発表)
発表と話し合いは違います。
友だちの発表段階では、まず、班員の考えを理解するところから始まります。
しかも、班員のすべての子どもが発表し終わってからです。
発表の途中で、賛成、反対を入れないことです。
これは、強く指導します。
発表から話し合い、吟味に入ります。
考えの広場をつくり、それから班での話し合いの結果、考えのビルを建てます。


二つ目は、相手の話の腰を折る、おしゃべりな子どもです。


どのような意見でも、話し終わるまで聞くことを徹底します。
友だちの話は、その内容も友だちの体であり、心であるという考えが大切です。
どうしたら、話しやすくなるかを考えさせます。
そのために、以前お話しました「班の話し合いの相互参観」です。
話合いそのものの在り方を考えながら学び合う指導をします。
先生は、班の活動に介入していく場面が多くなります。


以上の指導は、授業を通して実践することがポイントです。
決して、お説教にならないようにします。

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