教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 583回 話し合い 自分との対話 自問自答

あらゆる話し合いの源は対話にあると考えます。
話し合い(話し合い学習)を指導していく時に「対話」を基本にします。


自分との対話、それはノートです。
ノートで自問自答する指導を徹底します。


算数のノートは、数字がほとんどです。
しかし、少なくとも三分の一は作文が必要です。
新しい課題、問題を前にする時です。
「わたしは、この問題を自分の力でできるか」という問いをだします。
その問いに自分で答えます。
ここまでは、今までの習ったことを使えばいい。
でも、ここからは、少し自信がないとか、わからないとか。
できる子なら、こういう方法、考え方で解けばいい。
それを文章化させます。


まちがい直しは特に重要です。
「どうしてまちがったのか」という問い。
そのまちがいを文章化させます。
すべての間違いを文章化すると時間がかかりすぎることがあります。
だから、大切な問題だけでいいです。


国語は、物語文、説明文などは、自分で課題を見つけて自分の考えを書く。
これは「書き込み作業」です。
ノートに登場人物の心情を課題としてあげたとします。
課題をノートに書きます。
文章表現から人物の心情をさぐります。
このようにすると、一つの作品だけで、多くの自問自答を書くことができます。


授業の最後に感想を書くときがあります。
自問自答させます。
私はどんなことがわかったのか。
どんなことが少しわかりにくいのか。
本当にわかったのかな。
など、自分で問いかける姿勢を育てます。


問いを先生がだすのではなく、問いを見つけられる子にします。
そして、問いに自分で答えることができるようにします。
学ぶとは、自問自答することです。
指導者が安易に子どもに助言しすぎます。


自分を相手に自分で勉強する。
総合的な学習の目標はここにあったのてす。
これは、多くの大人が学ぶ時の姿です。
生涯にわたって、使える学び方です。

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