教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 581回 授業は 課題遂行機能と集団維持機能の両輪

授業とは、課題遂行機能と集団維持機能の両方が効果的に働くことが必要であると考えています。
課題遂行機能とは、教材内容を子どもたちが理解していく過程です。
子どもたちにとってわかりやすい授業を考えます。
子どもたちがより深く理解、納得する過程を考えます。
教材の提示の仕方、学びのルートを考えるのが課題遂行機能です。


集団維持機能とは、子どもたちが課題の遂行を通して、子どもたち同士が仲良くなることです。
お互いを認めあうことができることです。
友だちの素晴らしい面を発見して、友だちを見直します。
仲間と問題を考えて新しい発見をした喜びを共有します。
そこに今までお話してきました人間目標があります。


「民主的な風土」を育てます。
お互いの考えを大切にすることは、お互いの人間の在り方を大切にすることです。
能力差、考えの相違を超えて学び合う姿をめざします。


課題遂行は「わかる」「できる」に関係しています。
集団維持機能は「たのしい」「やる気」に関係しています。
この両者を一時間の授業の中で達成していくことを目標とします。


そして、その課題遂行と集団維持機能の両方を満足させていくのが話し合い活動なのです。
学習者の立場にたった、児問児答による学習の展開なのです。
子供のわからなさを集団全体が保障していきます。
お互いを支え合う集団を育てます。


話し合いは、個から集団への働きかけ、集団から個への働きかけの両面を持っていて、常に、言葉や心のコミュニケ-ションとして役割を果たしています。


今まで、何回か話し合いの方法についてお話ししたことがあります。
次回から、さらに、細かく具体的に考えていきます。
一つの実践例としてあげてみます。
連続ではなく、途中に他の課題を入れることがあります。
私の実践を詳しく振り返りますので、長くなると思います。
今までの内容と重複することがありますが、大切なことは、何度でもお話します。

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