教育随想59回 病院から学べる 教育のヒント
総合病院の待合室でのこと。
脳外科と内科の診察室の前に座っていました。
脳外科の診察室に独りの患者がハイツ定期真下。ドアをあけたとは、医者の表情を垣間見ることができました。コンピュータに指のせて、顔だけで患者に挨拶していました。気むずかしい顔でした。決して、診察する目ではありませんでした。
コンピュータよりも、まずは患者と向き合うことではないでしようか。
次に、内科の診察室に独りのおばあさんが入ろうとしておられました。診察室のドアをあけたら、中からにこやかな表情で、医者が「おばあちゃん、しばらくぶりですね。元気だったですか」と声かけしていました。
その声かけで、患者の不安は消えていきます。
現場も先生も同じですね。
医者は患者の不安をまず和らげることから始まります。
学校も子どもたちの抱えている不安を和らげることからですね。
医者は、まず、患者の顔色、皮膚、目などを観察するはずです。
学校も同様です。
私は、病院もいろいろと体験してから自分のかかりつけの病院を決定しています。医者と関わりをもつことで教育についてのヒントをもらえるからです。
かつて、医者が自筆でカルテに私の病状や治療記録を書いておられ、そのカルテがとても分厚くなっているのを見て、自分も子どものカルテづくりを始めたものです。
私は、一年間で独りの子どものカルテを何枚記録できるだろうかと思い、そのカルテをつくることを始めました。
まず、事実の記録、それに対する所見の記録、そして、指導の記録というように実施しました。 記録を通して、独りの子どもを追いかけるようになりました。
追いかけることで、子どもの姿が浮き彫りになっていきます。
カルテで最も大切なことは、事実の集積です。
集めた事実の向うに子どもたちの姿が見えてきます。
毎日書くことは大変ですので、一週間まとめて書くこともありました。
教育は人間相手の営みですから、人間を相手にするものであれば、そこからぶべきことは多いですね。
ショッピングセンター レストラン 遊園地 市場 病院 役所 などなど・・