教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 492回  このまま新年度を迎えていいのかな

明日から新しい年度、新学期が始まります。
昨年は4月からスタートすることができませんでした。
子どもたちの勉強が遅れるという声が強く、各教育委員会や学校も手立てを打ってきました。
課題を与えたり、教育委員会がプリントを作成して学校に配布したところもあります。


しかし、今、一年間が終わりました。
終わらせたのか終わったのかどちらなのでしょうか。
今年度の反省、総括がありません。
何ができて何ができなかったのか。
教材は消化したが習得されたのか。
子どもたちの生活が変わったことで、どのような影響があったのか。
非常事態における学校の教育指導の反省とは何か。
問題行動は増えたのか。
どのような問題行動が浮かびあがってきたのか。
学校に登校できずに家庭学習が中心になったが、その手立ては適切だったのか。


他にもいろいろとあると思います。
文科省、教育委員会、学校からの報告として一年間の総括がありません。
それどころか、新年度は、4月から学校が始められるのでよかったねという声。


危機に瀕して反省とこれからの展望がありません。
新年度は、前年度に十分にできなかったことについて、その課題を追加する必要があります。


新年度は、子どもの問題点が露わになっても、「コロナのせいだな」で終わるのでしょう。
何ごともなかったかのように、新年度を迎えることに危惧しています。
当分の間、コロナが言い訳に使われることでしょう。

×

非ログインユーザーとして返信する