教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 478回  学年終了一週間前 子どもたちの本音

以前にもこの内容について、少しお話したことがあります。
三月は教材が終わり、まとめ、復習の時期に入っています。
先生方は、学級事務に追われています。
早く済まして春休みを迎えたいと思うものです。
先生は、学年末は忙しいと言われますが、ほとんどは学校事務と子どもたちの成績処理です。
学校事務は仕事の一部であっても教育の中心ではありません。
よく、学校現場は忙しくて教材研究の時間がとれないと言われる先生がおられますが、実際、そのような面もあるかもしれませんが、子どもたちの前でそれを話せるでしょうか。
「えっ、先生忙しくて、ぼくたちの勉強の研究をしていないの?」
と言われそうです。


三学期は、先生が一年間、実践してきたことの反省の時期です。
教科学習、学級づくり(集団づくり)を見直すときです。
そのためには、4月に今の学級に対して抱かれていた夢、願い、目標を振り返ります。
一年間たってみて、どうなったのでしょうか。
達成不十分な理由考えてみます。
授業を通して、子どもたちがわかるようになり、さらに、学びの意欲が増幅されたのでしょうか。
それが新学期からの原動力になります。


振り返るためには、今こそ、子どもたちにアンケートを実施します。
新しい学年を迎えるために、今、この時期に実施することが必要です。
だだし、無記名で、誰が書いたかわからないようにしておきます。
終業式が終わる一週間前ぐらいがいいかもしれません。
子どもたちにとって、もうすぐ別れる(別れられる)先生なので、無記名であるなら、本音で書いてくれます。
先生にとって、少しつらいアンケートになるかもしれません。


アンケートの項目は、先生一年間の反省の資料になるものがいいですね。


各教科の好き嫌い 
一年間で好きになった教科 嫌いになった教科 
この理由は多分に授業力を反映しています。


授業が毎日楽しみであったか
楽しみであった あまり楽しみではなかった よくわからない。
教科の好き嫌いの理由を尋ねることで、先生の授業改造のヒントがあります。


学習を通して、自分ひとりで勉強できるようになったことは何か。
   教科と学び方  家庭学習 など
この学級は楽しかったかどうか。
この学級で自分が成長できたか


一年間、この学級で過ごして変わったこと3つをあげさせます。
もちろん、ないという答えもありですね。
アンケートは子どもたちの状況を知らなかった4月に実施することもありますが、3月の
学年終了一週間前に、無記名で実施することには大きな意味があります。
子どます。もう一週間で終わるから何を書いてもよいというリラックスした気もちになっています。
無記名にすることで本音がでやすいこともあります。
先生としては、どのような答えがかえってくるか怖いです。
しかし、それは先生が成長するためのきっかけを作ってくれます。
子どもに学ぶことになります。
つまるところ子どもたちは、先生の教科書であり指導書なのです。
結果を真摯に受け止めることが大切です。

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