教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 45回 自治能力を育てる朝の会・帰りの会 その3 「今日の欠席」

朝の会は、子どもたちのくらしが充実していくなかで、その内容も充実させます。
最初は、連絡だけでいいです。それ以外の内容がなくても全く困りません。


4月は、帰りの会は、できるだけ短くします(子供たちは早く帰りたいからです)
 「明日の予定」「先生からの連絡」「さようならの挨拶」のみにしておきます。五月以降、子どもたちが学級に親しみと関心を持ち始めてきたら、内容を少しずつ増やしていきます。


朝の会、これも短くします。
子どもたちにとつては、朝の会は長いほうがいいのです。勉強の時間が短くなるからです。
 「あいさつ」「今日の予定」「先生からの連絡」の三つだけです。
先生は、朝から訓話を行うことがありますが、4月は控えます。特に、注意事項、説教などは、朝から実施すると、子どもたちにとってはあまりいい気分ではありません。
職員朝集で、緊急連絡、指導事項は、朝のうちに伝えますが、その他の注意事項は、帰りの会にします。
朝から子どもたちにとって耳が痛いことを言われたら、生活の始まりとしてはどうでしょうか。


次に入れたい項目は、「今日の欠席」です。
これはよくあることですが、他の教室で「A君、どうして休んでいるの?」と子どもたちに尋ねると「知りません」という答えが返ってきます。
おかしいですね、同じ仲間として、今ここにいないことに無関心であることが問題です。


そこで、朝の会に「今日の欠席」のコーナーを入れます。
先生から、「A君は風を引いて休んでいます。」と伝えます。
子ども同士が親しくなってくると「熱はあるのですか」とか「そういえば、昨日変えるときにしんどそうにしていました。」という言葉がでるようになります。
欠席理由を公表しないほうがいいものもありますので、先生が適宜判断します。
「家の用事で休みます」ぐらいにしておきます。


大切なことは、子どもたちがお互いの様子に関心をもつことです。
高学年で、子どもたちが親しくなってくると、「今日の保健」というコーナーを提案してきます。
「今日は、少ししんどいので体育は見学します。」とか「昨日、おなかをこわしたので、今日の給食は少しにします。」など、中間に前もって知っていてほしいことを連絡し合います。
ただし、これをするには、子どもたちのほほえましい空気があるなかでしなくてはいけません。許し認め合う空気がそだっていないときは控えます。

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