教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 355回 理科「夏の生き物」 そこに梅雨を入れなくては

毎日、梅雨空が続き、地域によっては、大雨、洪水の被害が出ています。
人々の生活への影響が危惧されている今日この頃です。


理科の指導目標
理科学習で、どの学年でも植物の栽培が行われています。
植物の芽生え、生長に興味、関心を持たせるものです。
さらには、植物の環境条件、水、温度、空気などによる生長の違いも学習しています。
4年生の植物学習では、1年間、春夏秋冬を追って、植物の生長の変化を学習
するようになっています。
今、「夏の生き物」では、春の時と比べて、どのような変化があるかを観察します。
茎の太さ、長さ、葉の大きさと枚数などを観察します。
でも、それだけでいいのでしょうか。


梅雨の中を生きる植物たち
大雨や風のために、庭にある花や野菜の様子が一変しています。
雨にうたれても葉をうなだれるようにして身を守っているもの。
長雨で根腐れを起こそうとしているもの。
強い雨はで、茎が傾いているもの。
それでも、雨がやみ陽ざしが戻ると、元の姿勢を取り戻すものもいます。


植物の学習に梅雨を入れなくては
植物にとって、大雨、長雨、強風は最大の危機です。
それでも、自分の身を守るための工夫をしています。
陽ざしのなかで、自らの元気さを復活させます。
人間は、雨を避けて避難できます。
しかし、植物たちは、厳しい環境をその場所で、逃げることなく引き受けています。
この様子を子どもたちに観察させることが大切であると考えます。
もちろん、雨の中で観察はできませんが、雨がやんでいる時には可能です。


厳しい環境で生きる植物たち
環境と生き物の関係をとらえる学習です。
どのような環境であっても、植物たちは、そこに留まって生きるために頑張っている姿があります。
梅雨だけではありません。
強い日差しの中で生きる、雪が降り積もる中でいきる姿。
植物たちが逆境で生きる姿こそ、観察の対象だと考えます。


植物の姿から自分の生き方を学べるようになったら素敵ですね。

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