教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 275回  3月は投げ込み教材で授業力を磨く


3月上旬頃には、おおむね、一年間の学習予定が終了します。
あとの1,2週間はどのようにして過ごされますか。
プリントによる復習でしょうか。
大切なことです。


ただ、子どもたちからすると、一日の大半が独り学習のプリントでしたら、家でもできることをしているわけです。
せっかく、子どもたちが学校に足を運んでくるのですから、学校に来てよかったという満足感を与えたいものですね。


それは、友達と知恵をだしあって学ぶことです。
もちろん、それがすべてではありません。
しかし、学校にいる仲間と学んだり、遊んだりする楽しさは何ともいえないものです。


先生は、投げ込み教材、特に1時間程度の教材を入れて、子どもたちをいかに引きつけるか、盛り上げるか、実際にやってみます。
私の場合は
国語は詩の教材です。私は詩の指導力が弱かったので、詩の解釈と子どもへの出会わせ方を勉強しました。
さらに、高学年でしたが、低学年の物語教材を子どもたちともう一度学びなおしました。
子どもたちもその学年の時とは、違った解釈が生まれてきます。
それは、子どもの成長です。
低学年で学んだ物語が成長とともに違って見えることが楽しいようでした。
6年生を担任したとき、3月に入って子どもたちが「ごんぎつね」をもう一度したいという要望が上がりました。
もう一度、今の自分だったらどのように読めるのかを学びあいたいということでした。実姉しました。4年生のころ、気づかなかったゴンに対する想いが変わってきていたということに気付きました。
高学年でも、過去の学年の教材を学びなおすことは楽しいものです。


算数の場合
算数オリンピックの問題であったり、中学の私学入試問題を解かせてみます。これがおもしろいのは、だれも解けない問題なので、すべての子どものスタートラインが同じであることです。
子どもたちは、お互いに智恵を出し合って解決しようとします。
数学の幾何問題などは、おもしろいです。


理科の場合
科学実験の問題です。
日常の中の現象を科学的に考えさせます。
仮説と討論、そして、師範実験の過程を組みます。
私は、仮説実験授業を実施しました。


社会の場合、学年によって違いますが、6年ぐらいでしたら、中学校の教科書のコピーを配布して学習します。新鮮なので、子どもたちは引きつけられます。
さらに、歴史を部分的に深めてみます。
縄文人の生活と考え方、自然観などはおもしろいです。
古代人の考え方に接することで、自分たちの物の見方を振り返ることができます。


体育の場合
なわとびです。長縄です。
遊び時間も含めてやってみます。
学級全員で何回とべるかです。
私は、二人で手をつないで(男女)跳ぶ活動を一年間を通して実施しました。
最初は手をつなぐことを嫌がりますが、そのうちに手を取り合うようになります。
何回とべるかに挑戦します。
縄跳びのいろいろな跳び方で記録に挑戦します。
記録は黒板の隅に書いておきます。


子どもたちとの距離が4月に比べて近くなっている今だから試すことができる授業方法や教材があるはずです。
先生が自分の授業方法を開発するチャンスです。
自分の苦手な教材を投げ入れて試すことをお勧めします。

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