教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想167回 運動会終わった後の 意欲の落差に注意

運動会と音楽会、その他学校によって大きな行事があると思います。
各地で運動会が実施されることでしょう。すでに終わったところもあるでしょう。
行事に向かって、子どもたちが真剣になって日々取り組んできた学年、学級は、運動会において大きな成果をだします。
先生も子どもたちも満足、納得します。
こうして、子どもたちは、意識の上で高い位置に上り詰めます。
それなりに友達と協力し合い、励ましあった運動会。
そこには、子どもたちなりの頑張りと緊張感があります。


問題は次の日です。


元の学校、学級生活に戻ったときです。
子どもたちの意識に空白ができます。
心身ともにエネルギーがでた後、次の日に意識が大きくダウンします。
そして、いつもと変わらぬ日々が続きます。
学習において、活気のある学級は、次の日からまた新しい目標をめざします。


大きな行事に向かって、一生懸命努力した学級ほど、その反動は大きいです。
学級の崩壊が始まることもあります。(そこまでいかなくても停滞)


目標を失った子どもたちの惰性的な日常が始まります。
先生は、子どもたちが疲れたのだろうと考えます。
ところが子どもたちの意識が運動会の時以上に盛り上がってきません。
子どもたちが活動に集中したとき、苦しいながらも快感を味わっています。
この快感、達成感が体に残ります。


そこで、運動会が終わったあとの目標をしっかりと持たせることが必要になってきます。
運動会が終わってから、学習や学級においての活動目標を持たせます。
学習において、興味ある内容を今までとは違った学び方をするとか、先生の力をあまり借りない自主学習をめざそうとか、次の参観日には、発表会を計画しようとか、具体的な目標を決めます。


どんなに小さなことでもいいです。
子どもたちの運動会が終わったあとの目標意識を高めることがねらいです。


特に、運動会や音楽会のあと、学級が崩れていくことがあります。
子どもたちの意識を高めるということは、終わったあとの意欲の落差に注意することが大切です。
子どもたちが手応えをつかめばつかむほど、次に向かうことに手応えを感じさせるものが必要ですね。
子どもたちの意識をレベルアッフさせた先生の責任は重いです。
10月からは、日々の授業、学習指導の中に子どもたちの意欲を高められるような教材計画、学び方計画を実践する必要があります。


授業は常に新鮮であるべきです。
これについては、回を追ってシリーズでお話します。

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