教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 162回 学習意欲の広がりとしての学習研究会

学習をさらに主体的なものにするには、子どもたちの学習のあり方を少しずつ自由にしていくことが必要です。
 研究会は、子どもたちが運営する教科学習の自主的グルーブです。


研究会は子どもたちの学習意欲が学級全体として高まってきたときに始めることができます。しかし、一年間の前半に実施しても逆効果です。
できるなら2学期後半から3学期、子どもたちのそれぞれの花が咲く頃がいいですね。


この研究会は、先生の役割を一部子どもたちに譲っていくことから始まります。
最初は、一日の学習予定を黒板に書かせます。研究会は、4科目と体育を含めた教科にします。
明日の学習内容を前日に書かせます。さらに、用意するものがあれば、前もって全員に伝えます。
学習内容も個人で用意する物を考えさせます。
学習研究会は、授業の最初に今日の学習のめあてを黒板に書いておきます。


次に、その活動が継続できたころ、学習研究会が、考えられる復習や予習を提案します。するかしないかは自由です。宿題ではありません。


三つ目は、今、学習していることに関する写真やグラフ、新聞やネット記事を掲示します。全員の学習を広げるような活動をします。
各教科の掲示コーナーを作っておきます。
そこに知りようが掲示できるようにします。


研究会のメンバーは、希望する者で構成されます。最初から全員が参加していません。全員にならなくてもいいです。
自分の好きな教科をもっとくわしく学習したいと思ったら入るようにします。
したがって、授業の中で取り扱わなかったことも調べて発表することができます。


研究会は、個人の関心意欲に支えられて、掘り下げたり広げたりすることをねらいとします。
教科でなくても研究テーマができたら友達と班をつくって活動させます。


研究会の活動が軌道にのると、子どもたちが学習進度を仲間の理解の様子を見て決定するようになります。もちろん、先生に対して学習指導の要望もでることがあります。
「難しいのでもっとやさしく」「もっとゆっくり進んでください」などの要望がでるようになります。
私の場合は、3学期、子どもたちの花が開くとき、特に6年生において実施しました。6年生の3学期は小学校の復習が多くなってきます。その中にあって、どんなことをもう一度復習したいのかを自主的に考えさ運営させます。


期間としてはわずかな時間ですが、学年や子どもの意欲次第では、2学期でも実施できるかと思います。
研究会は固定していませんので、自由に組織したり解散したりできるようにします。

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