教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想 1003回 夏休み明けは 新たな学級づくりのチャンス

学級集団は、最初からばらばらです。
まとまりのないのが集団の始まりです。
違った雰囲気、考え、感受性を持った子どもたちの集まりです。
そのような集団を一つの方向性を持たせていくのが学級づくりです。
学級づくりの目標は二つです。


集団モラルの育成。
個人の学習意欲の育成。


学級づくりは、友だちとの関わりのなかにおいて個人の学習意欲を育てます。
さらに、子ども一人ひとりが自分の学級なのだという所属意識の向上を図ってきました。
しかしながら、それらのことは未完のままで夏休みを迎えます。


学校行事においても、一学期と二学期の学校行事とは、教育としての対応策が根本的に違ってきます。


一学期の学級、学校行事は、集団・個人を育成する機会の場を提供します。
これに比べて、二学期の行事は、集団・個人を練磨する機会として活用する場です。
練磨するとは、お互いの力を発揮させ、お互いに切磋琢磨しながら行事に臨めるようにします。
学級の基礎工事が終了したのが一学期です。


先生によっては、自分の学級は手遅れかもと不安になられるかもしれませんが、まだ、チャンスがあります。
それは、2学期開始から二週間程度の期間にあります。


理由を話します。
子どもたちは、夏休みに入って自由な生活をしていると、学校生活が新鮮に見えてきます。
保護者からも煙たがられてきます。
「早く学校が始まらないかしら」とお母さんの嫌味とも聞こえる声。
一学期のことは忘れて、ひたすら二学期を待つ心境になって始業式にのぞみます。


ここがチャンスなのです。
一学期とは打って変わった二学期らしい雰囲気の漂う教室。
徹底的に子どもを迎えるために清掃した教室。
埃のたまった教室ではなく、すっきりとさわやかな教室。
新学期を思わせるような掲示、教室環境。
教室経営の核は、教室に「季節感」を持ち込むこと。
春夏秋冬の季節感を感じられるようにするのが教室づくりです


新学期、担任の生き生きした態度。
長く会わなかった先生に対する好印象。
再会を待ち望んでいた友だち。
子ども一人ひとりの気分を一新できたらいいですね。


次回は、二学期の最初の2週間の指導についてお話します。

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